small treeインフルエンサー的な要素を持ったバイヤーとコラボレーションがしたいという話を〈リーバイス®〉からいただいたのがきっかけです。第一弾がLAのセレクトショップ「マガザン」のジョシュ・ペスコウィッツさんで、第二弾は僕がアジア代表としてやらせてもらうことになりました。もっと遡れば、2015年に海外の展示会で〈Poggy’s World〉というエキシビジョンをやらせてもらったときに、〈ドクターロマネリ〉のダレン・ロマネリに、〈リーバイス®〉の本国の方を紹介してもらったのが始まりですね。
small treeもちろん「ユナイテッドアローズ」のバックアップは受けていますけどね。今回の企画は、「 ユナイテッドアローズ アンド サンズ」や世界各国の「リーバイス®」直営店だけではなく、国内では「伊勢丹」、海外だと「フレッドシーガル」といったお店で扱ってもらっています。本当にありがたいことです。
このコラボレーションが決まってから、どのように企画の構想を練っていったのでしょうか?
small treeまずは誰よりも先に〈ベルベルジン〉の裕くんと、〈ネクサスセブン〉の今野くんに連絡して、とりあえず飲みに行きましょうと(笑)。〈リーバイス®〉の本社へ企画の話をしに行く前に、なんとなくの方向性を決めておきたかったんです。膨大にある〈リーバイス®〉のアーカイブの中から、どんなアイテムをピックアップして、どういう風にアレンジすると面白いか。そのヒントを得るために、ヴィンテージのスペシャリストから意見が欲しかったんです。
small treeそうそう、たまたま原宿の居酒屋で会った時に裕くんが「606」を穿いてて、それは何?って話から発展したんだよね(笑)。今回も雑談から始まったんだけど、このお酒の席で今回のコレクションの核になる「マックイーンパンツ」の存在を教えてもらって。昔からその存在は知ってたけど、裕くんに言われなかったら思い出せなかったと思う。
small treeこのマックイーンパンツのオリジナルはコットンサテンやコーデュロイを使っているので、デニムであったら面白いのではないかと。それで裕くんの私物を借りて、〈リーバイス®〉本社へさっそく持っていったんです。そしたら本社のスタッフはこのパンツをマックイーンが愛用していたことを知らなくて、すごく興味を持ってくれたんですよ。
small treeまったく知らなかった。最初からホワイトオーク工場のデニムを使う予定だったんだけど、後からその話を聞いて、なんとか生地を確保してくださいと担当者に急いで問い合わせたくらい。それでギリギリ確保できたんだよね。だからこのマックイーンパンツに、コーンミルズのホワイトオーク工場で織られたデニムを使えたのはラッキーでした。
あえてワークウエアに注目したポギーザマンのカプセルコレクション。
今回のコレクションは全9型ですが、ラインナップはどのように構成していったんですか?
small tree裕くんや今野くんとの会話をヒントに、自分の中でコーディネートを数体つくって、そこに〈リーバイス®〉のアーカイブをはめ込んでいくというアプローチで作りました。カバーオールやオーバーオールといったワークウェアを中心に展開しています。
small treeディテールは部分的に再現していますが、サイズ感はかなり修正しました。自分はあえてジャケットのインナーに〈リーバイス®〉のトラッカージャケットのタイプⅢ(557)を着たりするので、そういった感覚でカバーオールもインナーに使えるくらいアームホールを少し細くしてみたり、オーバーオールもすっきりとさせてます。