アパレル不況が叫ばれるなか、近年、飛ぶ鳥を落とす勢いの「デイトナ・インターナショナル」。その主軸が、前出したセレクトショップ「フリークス ストア」です。1986年に茨城県古河市にわずか6坪のスペースでオープンした古着店「フリークス ストア」は、現在新業態も含め41店舗(4月10日オープン予定「フリークス ストアららぽーと横浜店」を含む)まで広がりをみせようとしています。さらにファッション事業以外にも、飲食事業やホールセール事業、さらにはハウス事業やホテル事業なども展開。今という時代性を反映していくなかで、セレクトショップという枠を超えてライフスタイル全般にまでその視野を広げています。なかでも、他の事業とは一線を画しているのが「オープンスタジオ」。「フリークス ストア」に、引いてはデイトナ・インターナショナルに新たなカルチャーをもたらしているこのギャラリーこそ、成長と進化の根源になっているのではないでしょうか。
それは現在開催されている「MUTANT THRIFT WEAR MARKET by YSTRDY’s TMRRW」でも然りです。「フリークス ストア」では今季より〈YSTRDY’s TMRRW〉の取り扱いをスタート。通常であれば、そのお披露目的なポップアップになりがちですが、紋切り型にならないところに気概とサービス精神を感じます。
「もちろん、その方が分かりやすい側面もありましたけど、それじゃツマラナイ。せっかく『オープンスタジオ』を使ってポップアップをやるなら、他ではやったことのない何か面白いことをやりたいと考えました」(管野)
このポップアップでは、管野さん自らが古着をピックアップし、元の古着のよさを活かした独特のニュアンスでリメイクしたアイテムを数量限定で展開しています。イベント名「MUTANT THRIFT WEAR MARKET by YSTRDY’s TMRRW」とは、リメイクすることを” MUTANT = 突然変異 “と置き換えて表現。“THRIFT WEAR” はいわゆる古着のことを指し、管野さんがアメリカ滞在時、数々のスリフトショップに置いてあった古着からインスピレーションを受け” THRIFT WEAR “と名付けています。
「正直、ここ数年『フリークス ストア』とはご無沙汰だったんですが、学生の頃に買い物をしていた『フリークス ストア』のイメージはやっぱり“アメカジ”でした。それを僕なりの解釈で表現すると古着のリメイクに行き着いたんです。当時は今よりも古着も取り扱っていましたしね」(管野)
「『フリークス ストア』としても、今後を見据えて新しいことにどんどんチャレンジする時期だと考えています。ある意味、一昨年に入社した僕自身にも、ブランドはそれを期待しているのだと思うんです。だからこそ、単純な〈YSTRDY’s TMRRW〉の取り扱いを開始しました、という宣伝ではなく、今回のような特別なポップアップに至りました」(天沼)