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SHOPPING ADDICT 2017 Feb.  〜編集部員のお気に入り〜

暖かな日差しと、冷たさを含んだ風。桜の蕾はふくらみはじめ、クマは準備体操をはじめました。春は人間にオーガニックなサイクルを思い出させ、編集部員はくすぐられた本能に従って欲しいものを選びます。新しい季節を迎える準備をはじめましょう。それではどうぞ!

  • Photo_Masaki Sato
  • Edit_Taiyo Nagashima

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komu (unit of land area equal to one-fiftieth of a tan; ~1950m)

賢く消費したい。

Ryo Komuta

目下制作中の雑誌「フイナム アンプラグド」のテーマは、「WISE SPENDING(賢い消費)」。きょう日、いたずらに消費を煽るのは、ちょっと違うのかなと。WEBのアディクトでも“賢い”アイテム集めました。

HUNTING WORLDハンティング・ワールドのバッグ

老舗の新しい顔に一目惚れ。

これまで伝統的なブランドや定番アイテムといった類にほとんど反応してこなかった自分ですが、この1年くらい顕著なまでに“そちら側”に興味が出てきています。この〈ハンティング・ワールド〉もその文脈のなかでピックアップさせてもらいました。アイコニックな素材であるバチュー・クロスは、ボディ下部と引き手にさりげなくあしらわれている程度で、上質なレザーで覆われた横型のトートはアラフォーが持ってこその逸品だと勝手に解釈しています。そういえば、先日訪れた〈ハンティング・ワールド〉の展示会では、ブランドの新しい風を感じさせるコレクションがいくつも並んでいました。そのなかには、モダンかつリュクスな印象のアパレルまで! どうやら誰もが知る老舗が、ネクストステージに進みつつあるようですよ。
¥186,000+TAX

ハンティング ワールド ジャパン株式会社
03-6380-9077

SLOANEスローンのニット

胸を張って着たい、日本が誇るニットブランド。

近年、消費者にとって選択肢が増えて嬉しい悲鳴が止まらないのが、スニーカーとニットであることに異論はないでしょう。前者は別注・インライン・ヘリテージのそれぞれに傑作が頻出し、まさに選びたい放題。そして後者のニットは、ハイクオリティで値段はやや抑えめな、ニット専業ブランドが著しく増えていることからも明らかです。今回ご紹介する〈スローン〉は17SSでまだ2シーズン目ながら、定番として広く愛されるだろう親しみと地肩の強さがとにかく際立っています。肌触りのいい上質な天然素材を自由自在にアレンジし、どのアイテムもとっつきやすい仕上がりとなっています。日本生産にこだわっているという背景もなんだか嬉しいではありませんか。先行してレディースで人気が出ているようですが、メンズも時間の問題かと。
左 ¥31,000+TAX、右 ¥24,000+TAX

Sloan.
03-3448-0207

NEAT × ONEHUNDRED ATHLETICニート× ワンハンドレッド アスレチックのパンツ

ありそでなかった、目から鱗の一本。

海外に行くと多くのひとが細いパンツ、いやスキニーパンツを履いており、太めのパンツというのはマイノリティなんだなと強く実感させられます。その傾向はここ日本でもそんなに変わることはないのですが、個人的に最近は太め、しかもタック入りのパンツに心惹かれています。そんななか出会ったこの一本は〈ニート〉が持つ上品さが香るプロポーションと、〈ワンハンドレッド アスレチック〉のスポーティさが奇跡のマリアージュを見せている傑作なのです。ジャージ素材とナイロン素材の2種類があるのですが、どちらも捨てがたし! ウールパンツを穿くかのように上品に着こなしたら素敵なのではないでしょうか。
左 ¥25,000+TAX、右 ¥25,000+TAX

アンルート 二子玉川
03-5797-3184

White Mountaineering × Barbourホワイトマウンテニアリング × バブアーのブルゾン

軽やかなスタンスで伝統を着よう。

先シーズン発表され、うるさ型の〈バブアー〉ファンをも黙らせた、「ビデイル(BEDALE)」と「インターナショナル(INTERNATIONAL)」を融合させた、〈ホワイトマウンテニアリング〉完全オリジナルデザインの一着。両者のいいとこ取りというと簡単に聞こえますが、混ぜればいいってもんではないわけで、その塩梅が絶妙なわけです。ポケットの大きさ、位置、やや細めのプロポーション、着丈のバランスなど、〈バブアー〉の持つ質実剛健なDNAと〈ホワイトマウンテニアリング〉のコンテンポラリーなデザイン性が同居しており、そのエディットセンスがキラリと光ります。オイルドではなくコットンなので、3シーズン活用できるユーティリティーな側面も持っています。うーむ、語れば語るほどよくできたアイテムなのです。
¥62,000+TAX

white mountaineering
03-6416-5381

yama (moon of Jupiter)

スキー、楽しい。

Hiroshi Yamamoto

スキー、楽しい。下手だけど。でも、下手なりに向き合う部分があって。へっぴり腰もご愛嬌。自らの身体に向き合い、スキーを通して身体と対話をするのが楽しいの、です。

ARC'TERYXアークテリクスのジャケット

トレラン用シェルの決定版。

昨年の「The4100D マウンテントレイルin野沢温泉」というレースでは、曇りで始まり、雨が振り始め、大雨へと変わり、標高が下がって晴れ間が広がったと思いきや、今度は濃霧が訪れた。トレイルランニングではこういった天候の変化に対応できるように、常にザックに軽量の防水性に長けたシェルを忍ばせています。そんなシェルの決定版と言えそうなのが、カナダが誇るアウトドアメーカー〈アークテリクス〉の「ノーバン SL フーディー」です。表地を排除されたこのジャケットの特性は、驚くほどの透湿性。走っても蒸れを感じず快適に過ごせるGORE-TEX®ファブリックを採用しているので、超軽量でありながら防水性も確保。ポケットさえも排除したそのデザインは、ミニマムで美しい。ただ、いかんせん価格がプレミアム。いつかはこれを着て、走ってみたいです。
ノーバン SL フーディー ¥45,000+TAX

アークテリクス / アメア スポーツ ジャパン
03-6831-2720
www.arcteryx.com

PATAGONIAパタゴニアのタンクトップ。

早くタンクトップで走りたい。

まだまだ寒い日は続くだろうけど、ときおり春の陽気が顔を出してくると、自分がタンクトップで走る姿を思い浮かべてしまう。寒さに甘えて走るのをサボりまくっている今のぼくにとって、春の暖かさはモチベーションを上げる要因にもなるし、なによりもタンクトップで走る開放感たるや! というわけで、今シーズンは〈パタゴニア〉をチョイスしたいなと。優れた通気性に吸湿発散性も備えた超軽量のリサイクル・ポリエステル・ダブルニットとメッシュのハイブリッドで、永続的防臭加工もプラス。肩の幅が太いので、トレイルランニング用のザックを背負っても大丈夫。〈パタゴニア〉らしい、淡いカラーリングもぼく好みです。
ウインドチェイサー・スリーブレス ¥6,000+TAX

Patagonia Japan Customer Service
Phone: 0800-8887-447 ( toll free )
Cell phone only: 045-435-6100 ( call charged )
www.patagonia.jp

NEW BALANCENew Balance Trail Running Shoes

NBによるトレランシューズ。

ロードに比べてまだまだ市場規模は小さいながらも、着実に拡大を続けている日本のトレイルランニングシーン。実際、大手スポーツメーカーからはトレイルランニング用のシューズが、ちらほらとリリースされていたりします。かつてトレイルランナーであるアントン・クルピチカがサポートを受けていた〈ニューバランス〉もその1つです。「MT910 BH3」というこちらのモデルは、軽量性に優れたREV LITEミッドソールにグリップ性に優れたアウトソールを合わせ、小石の侵入を防ぐブーティ構造を採用。トレイルランニングにおいて必要な機能をスマートにパッケージングしつつ、価格は実にリーズナブル。街履きもいとわないスタイリッシュなルックスも魅力です。
MT910 BH3 ¥10,000+TAX

ニューバランス ジャパン お客様相談室
0120-85-0997
shop.newbalance.com

Mountain Hardwearマウンテンハードウェアのザック

フィールドを超越したザック。

街を歩いていると、ランニングギアを身に付けている人に目が行ってしまう。ランニングシューズにザック、シェル、リストウォッチにアイウェアなど、些細なモノ選びからその人が走るか否かを見極められるからだ。そんなぼくみたいな視点を欺くようなザックが、〈マウンテンハードウェア〉よりリリース。「ディプシートレイルパック」と銘打たれたこちらの品。見た目はご覧の通りカジュアルなデイパック。ところが、フロントのストラップ部分は大小のポケットが配備され、幅広のストラップはフィット感も抜群。トレイルランニングで培った機能を、見事にタウンユース仕様へと作り変えてあるんです。こういったフィールドを超えたプロダクトには、ついつい食指が動いてしまいます。
ディプシートレイルパック ¥9,900+TAX

Columbia Sportswear Japan
0120-193-803
www.mountainhardwear.jp/s/store

jun

物欲を愛し、物欲に愛された男。

Jun Nakada

昨年末からジムに通いはじめました。今年中に10キロ減が目標。若かりし頃の自分に戻るのだ!ハッハッハー!

COMOLIコモリのイージーパンツ。

マイ スタンダードパンツ in 2017。

昨年、はじめて〈コモリ〉のアイテムを買いました。ベルトループのない、紐でぎゅっと締めるカーゴパンツ。いわゆる、広義の意味でのイージーパンツは個人的に大ヒット。細い紐が、スケーターのシューレースをベルト代わりに使うような感覚で面白かったし、何よりシルク混の柔らかい生地が醸し出す適度な品と肌触りは、空前絶後のパンツと言っていいでしょう。さて、17SSはというと、左から程良いネップ感のあるシルク、たっぷり空気を含んだブラックシャンブレー地、光沢とハリのあるコットンツイルと、それぞれ生地の異なる3パターンで展開。テーパードを効かせているので、全方位敵なしのシルエットになっています。3本まとめてどうぞ!
左から ¥36,000+TAX、¥32,000+TAX、¥32,000+TAX

Alpha PR
03-5413-3546
www.comoli.jp

CARHARTT WIPカーハート WIPのドリズラージャケット

春先の相棒。

上からすみません、ここ最近の〈カーハートWIP〉、めちゃくちゃかっこいいんです。つい先日入手したアーカイブ本「The Carhartt WIP Archives」を見ても思うのですが、やっぱり120年以上の歴史は生半可なものじゃないし、いまでもアメリカに行くとブルーカラーの人たちが普通に着ているし、ブラックミュージックをはじめとした音楽的・ファッション的カルチャーを感じるし、こと自分に関して言えば、これまでもこれからも決して切り離せないブランドのひとつだと思っています。とくれば、ダック地のカバーオールやダブルニーのパンツを紹介するのがセオリーかもしれません。もちろんそれも悪くないのだけれど、今シーズン群を抜いて目を引いたのがこのドリズラージャケットでした。ゆったりとられた身幅と腕周り、胸に入る同色のブランドロゴ、長くも短くもないちょうどいい着丈など、どこをとっても絶妙な塩梅。最初はバーガンディ一択かなーなんて思っていましたが、ベージュとオリーブも捨てがたいないと。まとめて買っちまうか!
Each ¥20,000+tax

Carhartt WIP Store Tokyo
03-3402-9810
www.carhartt-wip.jp

BIODERMAビオデルマの「アトデルム PPクリーム D」

Dry skin , sayonara.

30歳を過ぎてから、毎年11月後半から3月前半まで、乾燥肌に悩まされるようになりました。表立った症状としては、脇腹、背中、脛のかゆみ。何か対処方法はないものかと、毎日湯船に浸かるようにしたり、サウナに入ってよく汗をかくようにしたり、とにかく健康的な肌になるよう心がけていました。もちろん、いろいろとサッパリした後にクリームを塗るのも忘れずに。それこそ高価なものも試しました。でも、いずれも一時的には治るものの、夕方ぐらいになると徐々にかゆみが出てくる始末。これには正直困りました..。そんな不安を抱えつつ出張で訪れた、今年1月のイタリア・フィレンツェ。そこで女性スタッフに教えてもらったのが、この〈ビオデルマ〉でした。ついに出会ってしまった! 風呂上がりに1回塗るだけで十分、丸一日かゆみが出ることはありませんでした。街の薬局屋さんに必ず置いてあるので、売り切れで買えないなんてこともないし。ストックを買ったことは言うまでもありません。フィレンツェといえばな〈サンタ・マリア・ノヴェッラ〉にも負けず劣らず。同じ悩みを持つそこのアナタ、騙されたと思ってぜひ試してみてください。
¥3,500+TAX(200ml)

ビオデルマジャポン株式会社
0120-979-260
www.bioderma.jp

Beats by Dr. Dreビーツ・バイ・ドクタードレの「BeatsX イヤフォン」

ジムでもオフィスでも!

昨年末から通い続けているジム。場所が会社から徒歩2分と近いこともあり、3日坊主で終わることなく、週2〜3のペースでトレーニングしています。ベンチプレス、スクワット、腹筋、背筋、懸垂、ランニングという60分コース。そこで重要になってくる(勝手に思っているだけ)のがイヤフォン。基本的に自分だけの時間だし、気分良くトレーニングしたいというのは誰しもが思うところ(のはず)。「BeatsX イヤフォン」は、その極致と言えるかもしれません。使うときはイヤフォンの電源を入れるだけで、ヘッドホンと接続するかどうかを尋ねるポップアップスクリーンがiPhoneに表示されてタップするだけでOK。しかもハウジングがマグネット式になっているので、使わない時はネックレスのように首にかけておけるし、ハンズフリー通話もサポート。RemoteTalkコントロールで、着信応答や音楽再生、Siriの起動なども容易にできます。気になる音質も高低の音域が広く申し分なし。元々トレーニング用にと思って購入しましたが、便利なのでいまではオフィスでも使っています。
¥14,800+TAX(希望小売価格)

Apple Store Call Center
0120-993-993
www.apple.com

shinri

真っ黒な2月。

Shinri Kobayashi

集めてみたら、黒色ばかり(厳密にはパンツは濃紺だけど)。ショッピングに置ける数々の失敗の結果で、黒色という安パイ、だけど決して無理はしていないところに落ち着いたのかも。

Babaghuriババグーリのリネンジャケット

大人が着るものってこういうこと。

リネンという生地ほど春夏を感じさせる素材はない気がする。少しひんやりするかのようなシャリシャリした手触り、輝かしい光沢、風通しのよいゆるさ。高温多湿な日本にはリネンがぴったりで、春や夏の日の光のなかで羽織るリネンの上着は、粋な大人にこそふさわしい気がします。若年には少し早いんじゃないかと。子を持つ、役職に就くなど威厳のある大人になるにはいろいろな通過儀礼がありますが、リネンが似合うこと、これも立派なイニシエーションかもしれません。リネンのなかでも上級品といわれるリトアニアリネンを使った〈ババグーリ〉のこのジャケットは、身幅もアームホールもゆったりで、襟の大きさも絶妙。ブランドの根幹である生地へのこだわりが息づく、光沢感あふれるジャケットは、高貴という域にさえ達しているかと。大人と若者のファッションのわかりやすい違いのひとつは、生地なのではないかと思う今日この頃です。
¥34,000+TAX

ババグーリ本店
03-3820-8825

SOUTH2 WEST8サウス2 ウエスト8のセンターシームパンツ

初の同型2本買い!?

細いパンツを買うべきか、太いパンツを買うべきか、それが問題だ。個人的には後者が合うのは自負はしているんですが、太いパンツってだらしなく見えないようにするにはどうしたらいいか、その答えがたまに霧の中なんです。そして私は一筋の光をその中に見た気がします、このパンツのおかげで。というのも、こちらの〈サウス2 ウエスト8〉のパンツは確かに太い。太いんですが、9部丈、テーパードのおかげですっきりしてます。テーパードはもはやスタンダードですが、やはりテーパード御大は偉大だと思い至りました。裾のドローコードを締めればスポーティに、締めなければ通常のパンツに。センタシームや作業着を連想させる二重ポケットなんかも、男心をくすぐる“プラスα”のデザインです。正直、予備としてもう一本購入したいと思うほどの名品だと思います。サイズによっては売り切れてきているようなので、お早めに。
¥19,000+TAX

Nepenthes.
03-3400-7227
www.nepenthes.co.jp

Reebok CLASSICリーボック クラシックのクラブC 85 TG

アノニマスなスケシュー感。

多くのひとがそうだと思うけど、はっきり言って黒のシューズはたくさん持っている。端から見れば無駄だと思われるこのコレクションは、欲望のままの愚かな消費なのか、はたまた細を楽しむファッションを地でいった結果なのか。という話は置いておいて、黒のなかでもスウェードという黄金の組み合わせである〈リーボック クラシック〉の「クラブC 85 TG」は黒でありながらも、光によっては炭色に見えるのも、どっちつかずでいいんですよね。ほら黒と違うでしょ! という、自分の自制心に対するいいわけにもなるわけでして。ラバーソールっていうのもスケシューっぽい。スニーカーってブランドロゴが目立つものも多いのですが、〈リーボック クラシック〉のなかでもとくにこのシューズは、ブランドがわからないくらいでそれが逆にアノニマスな雰囲気さえ漂うというところも特筆すべきポイントです。
¥12,000+TAX

Reebok adidas Group Customer Service
Phone: 0570-033-033 (weekdays 9:30-18:00)
reebok.com

BOSEボーズのノイズキャンセリングワイヤレスヘッドフォン

精神と時の部屋。

ヘッドフォン界の巨人(といって差し支えないだろう)、〈ボーズ〉が出したのが、ワイヤレスにしてノイズキャンセリングという未来を感じせるイノベーションモデルです。街で見かける多くのひとがまだまだワイヤー有りのイヤホン派とはいえ、ワイヤレスの快適さを知ってしまったらもう戻れません。自分もそのクチです。ノイズキャンセリングがもたらす無音の世界というのは、精神的にとても気持ちがいい。人が集中するときは、いろいろなルーティンがあるかと思いますが、自分はいままで歌詞不在の音楽を聞いていたのですが、実は静かな方が効果的だということを痛感しました。好きな音楽で筆が乗る、なんてことはなく好きだからこそ音に引っ張られてしまうんですよね。だからこそ、ノイズキャンセリング×ワイヤレスの今の最高到達地点であるこのモデルが気になるんです。
¥32,000+TAX

Bose Online Store
0120-002-009
www.bose.co.jp/ja_jp/index.html

taiyo

さまよう文章。

Taiyo Nagashima

あれどうしよう!これどうしよう!と公私ともに迷いまくりなここ最近。文章にも反映されている気がしますが、選んだのは筋が通ったものばかりです。

TAKE&SONSテイク&サンズのベンタイルフィールドスモック

愛と執着。

友人が言いました。「仏教において愛とは執着のことで、それは108ある煩悩のうちのひとつだよ。」なるほど。これはたしかに、多くの人の胸の内を疼かせる強靭なフレーズだ。けれど僕は、愛と執着はクリエーションの源泉だと信じています。そんな気持ちを代弁してくれたのが〈テイク&サンズ〉の服でした。ベンタイルフィールドスモックは、同ブランドの中では「あっさり」した一着。されど手にとると、作り手が服に込めた思いがずっしりと両手に残ります。生地に採用されたのは、織機の物理的限界値に等しい本数を打ち込んだベンタイルコットン。この一着をつくるために、天文学的な数字の糸が用いられていると言い換えてみましょう。ポケットのサイズバランスは、実用的でありながらモダン。ウッドでつくられたドローコードストッパーがどこかキュートです。「ヘビー・デューティ」を煮詰めて煮詰めて、あくまで2017年的な服に仕立てる。それは極めて純度の高い愛と執着に支えられてなされる偉業です。
Each ¥42,000+TAX

TAKE & SONS LLC.
03-6410-8036
takeandsons.wordpress.com

BESTPACKベストパックのコート

遠くへ行きたい。

移動距離の長さこそが人生の質をはかる指標である。という説には何の裏付けもないけれど、国境をいっぱい越えてさまざまな文化や風景を摂取した人は、おおらかでしなやかな魅力を持っています。だから、というと強引ですが、旅をコンセプトに掲げる「ベストパッキングストア」には以前から共感していて、同ショップがスタートした旅で活躍するギアをリリースするレーベル「ベストパック」のコートの秀逸な出来には深く納得してしまいました。ぱっと見はオーセンティックなブラックのロングコート。テッキーなニュアンスは仄かに匂わす程度なのに、内側を開くとiPadすらすっぽりと収納できるポケットが。バリッとした質感は撥水加工を施したコットンをスリーレイヤーであつらえた特殊な素材によるもので、心強いことこの上なし。海越え山越え風切って行きましょう、どこまでも!スプリングハズカム!
¥84,240

BEST PACKING STORE
03-5773-5586
bestpackingstore.com

CHARLIE BORROWチャーリー ボロウのゲームバッグ

時間を味方につける。

原則的に、物というのはシンプルであればあるほど壊れにくい。そしてそれは同時に、少ない要素のひとつひとつを厳しく試されるということでもあります。〈チャーリー ボロウ〉のバッグに目を向けると、限りなくシンプルでありながら、スコティッシュキャンバスのがっしりとした質感と、これまた硬く強靭な厚さ5mmのブライドルレザーに安心感を覚えます。2013年にスタートし、以来チャーリー氏が自らの手で縫い上げてきた質実剛健なバッグの数々。金具さえも手鋳造の品を用いて、まるで時が止まったかのように、昔ながらの手法でひとつひとつつくられています。だからこそ、時の経過を魅力として蓄えていくことができるのかもしれません。このゲームバッグは新作で、PCも入るけれどふらっと散歩するにもちょうどいいサイズに惹かれました。オールドヴィンテージの歴史を遡って後世に残ったものをサンプリングし、現代のプロダクトに反映する。時間の流れを行きつ戻りつする中で研ぎ澄まされた、古くて新しい名品です。
¥38,000+TAX

MACH55 Ltd.
03-5413-5530


la kagu×DICKIESラカグ×ディッキーズのトラウザース

とっぽいのがお好き。

神楽坂のランドマークとして定着している「ラカグ」。書籍の印象的な展示や、キュレーションサイト「ハッチ」が手がける棚など、東京の西側とは一線を画す店づくりに、どこか知的なムードが漂います。久々に足を運んで目を引いたのは、〈ディッキーズ〉のあの形をそのままに、上質なトロピカルウールで仕立てたトラウザース。さらりとした落ち感が美しく、春先のひんやりした風を気持ちよく通してくれそう。上品でありながらとっぽい、主張しすぎない存在感がいいですね。チャコールとブラウンの渋い色味はレザーシューズもハマると思うのですが、個人的にはハーフキャブを合わせて腰穿きしたい。決して珍しいわけではない〈ディッキーズ〉の別注品ですが、このアレンジは静かな傑作といえるでしょう。

Each ¥22,000+TAX

la kagu
03-5227-6977
www.lakagu.com/

mura

光のような速さのなかで。

Ryo Muramatsu

新年になったと思ったら、もう2月が終わる。明滅する光のようにものすごい速さで時間が過ぎていく。立ち止まる暇もない。時間は平等にあるものだけど、ちょっとでも増えないだろうか。そんなことを思いつつ、取り留めもなく選んだものを紹介。

crepusculeクレプスキュールの写真集。

心に訴える写真の数々。

先日、仕事の参考資料のひとつとして〈クレプスキュール〉の写真集を借りた。以前から、ぼくがよく仕事をお願いする写真家の松本直也さんとスタイリストの檜垣健太郎さんが関わっていることはなんとなく知っていた。この写真集は、今まで撮り溜めてきた写真の数々が一冊のかたちになったそう。何もない無地の装丁が印象的で、ページをめくっていると、不思議と心に訴えてくるようなあたたかさを感じる。被写体は、〈クレプスキュール〉のニットを着て戯れる、3人組の仲の良い若者たち、子ども、おばあちゃん、家族…。ファッションから少し距離を置いてクリエーションを行う、〈クレプスキュール〉ならではの作品だ。写真集のデザインは米山菜津子さんが担当。4色展開。
各¥3,800+TAX

Overriver
03-6434-9494
overriver.com

GANRYUガンリュウのショートコート。

ラストコレクション。

年明け早々、2017年春夏コレクションをもって〈ガンリュウ〉が休止することを知った。ちょうど『フイナム』で何か企画をやりたいと思っていた矢先だった。〈ガンリュウ〉は、今では当たり前になっているけど、モードとストリートを横断する先駆けのようなブランドだ。何年も前、前職でこのブランドのファッションページと、デザイナーの丸龍文人さんのインタビュー記事を作ったことが懐かしい。そんなことを思いつつ、今回選んだのはショートコート。〈ガンリュウ〉の定番と言えるコーチジャケットをアレンジした、ユニークなデザインに仕上がっている。特筆すべきは豊富なカラーバリエーションで、写真の色以外に赤もある。
¥35,000+TAX(青、黄、緑)、¥38,000+TAX(紺、黒)

Comme des Garcons
03-3486-7611
www.comme-des-garcons.com
www.instagram.com/commedesgarcons

CAMBERキャンバーのスウェットシャツ。

変わらないベーシックなデザイン。

この冬、初めて〈キャンバー〉のフード付きのスウェットシャツを買った。数年前から購入したいと思っていたアイテムだ。実際に着てみると思っていたよりもかなり厚手のスウェット地が使われていて、風を通しづらく保温性も抜群。ゆとりのあるベーシックなデザインだから着回しやすく、ヘビーローテーションで愛用している。そんなタイミングの時に、たまたまリサーチで訪れた〈スティーブン アラン〉のショップで〈キャンバー〉のスウェットシャツを発見。ロイヤルブルー、グレー、ワインレッドの3色があり、ついついもう一色欲しくなってしまった。今だったらオーバーサイズのものを選んでルーズに着こなしてもいいかも。
各¥16,500+TAX

Stephen Alan Tokyo
03-5428-4747
www.stevenalan.jp

J&M DAVIDSONJ&M デヴィッドソンのレザートート。

普段使いにおすすめのバッグ。

思えばこの「SHOPPING ADDICT」で何度も〈J&M デヴィッドソン〉を紹介している。このブランドのレザー製品は、クオリティもさることながら上品。実際にベルトを愛用していてそう感じる。毎日使っているわけではないけど、ついつい手に取りたくなる飽きないデザインもちょうど良い。今回ピックアップしたのは、レザーのトートバッグ「テネシーL」。程よい柔らかさの牛革を使ったバッグで、ディテールを縁取った白のステッチが洒落ている。トートバッグってなかなか良いサイズのものがないけど、これは大きすぎず小さすぎず普段使いにおすすめ。内側には仕切りがないから、ものを気兼ねなく入れることができる。取り外し可能なストラップ付き。サイズはW40×H36×D18cm。
¥210,000+TAX

J&M Davidson Aoyama Store
03-6427-1810
jp.jandmdavidson.com

bob

鼻がかゆい。目がかゆい。

Yosuke Ishii

早くも花粉の季節がやってきた。憂鬱だ。昨日は500回くらいクシャミをした。このペースでいくと、1ヶ月で1万5000回くらいクシャミをする事になる。考えただけでもゾッとする。でも逆に考えると、クシャミをすると腹筋に力が入るから、実は筋トレになっているのかも。もしかしたら1ヶ月後には腹が6パックになっているかも。と、淡い夢を抱きながら3月は過ごそうかと思う。

MOUNTAIN RESEARCHマウンテンリサーチのゲームポケットショーツ&帽子

本格派が作る意外なアイテム。

フィッシングジャケットのポケットデザインをそのままショーツに落とし込んだ思い切ったアイデア、初めて見たときは驚きました。誤解を恐れずに言うと、ほかのブランドが似寄りのものを作ってもピンと来なかったように思えます。付け焼刃と言いますか…。この手の服やディテールを徹底邸に研究し、知る尽くした〈マウンテンリサーチ〉だからこそ奇抜にアレンジされたアイテムでも説得力を感じるし、成立しているように思えるのです。今シーズンは多くのブランドからフィッシングウェアがリリースされていますが、意外性はこのショーツが断トツで一番でした。もちろんデザイン面に限らず、使い勝手も良好です。一見過剰に見えるポケットたちも日常使いに即したレイアウトとサイズ感に見直されているし、コットンウェザーに撥水加工を施した生地も嬉しい。セットアップ好きとしては共生地のキャップやハットも見逃せないところ。一諸に合わせてやろうと現在目論んでおります。
ショーツ¥36,000+TAX、ハット¥20,000+TAX、キャップ¥20,000+TAX

.... .Research GENERAL STORE
//sett.co.jp


WILLY CHAVARRIAウィリー チャバリアのダスターコート

汚れがサマにになる白。

少し前に流行った「無個性」なファッション(服)の影響からか、そのカウンターで、ここ最近はハードな服にめっぽう目がいきます。個人的にもこの春は久々にワークものをハードに着てやりたいなぁと。そこでこの〈ウィリー チャバリア〉のダスターコート。ご覧の通り色は純白で爽やかな雰囲気を醸していますが、素材はヘビーオンスのデニムを使用。脇から裾にかけてストンっと落ちた寸胴シルエットで、着丈は膝までとやや長め。良い意味で野暮で”いなたい”仕上がりに。そのクリーンな見た目とは裏腹に、意外やタフな仕上がりに好感が持てました。勝手な解釈ですが、このコートに限って言えば白でも汚れを気にせずラフに着るくらいが調度良い気がします。イメージはガレージマンやペインターなどの作業着。白いコートって妙な気恥ずかしさが残りますが、こいつはむしろ汚れを気にせず着倒して、マンテイスト溢れるスタイリングを楽しみたいと思ってます。
¥47,500+TAX

JETTON SHOWROOM
03-6804-1970


Snow Peakスノーピークのエプロン

ときにワークに、ときに和テイストに。

ライフスタイルとファッションの親和性を図りながら、ちょうど良い距離間の服を提供してくれる〈スノーピーク〉のアパレルライン。アウトドアフィールドに対応する機能を備えながらも、デイリーウエアとして気持ち良く着用できる仕掛けがちゃんと用意されているのがその所以か。それゆえ毎シーズン必ず気になるアイテムがあるのですが、今シーズンは特にこのエプロンが気になりました。まず注目したのはこの素材。柔道着のような見え面のオックス生地にインディゴ染めを施すことで作業着的な匂いを払拭。エプロンなのに、しかし不思議とファッションアイテムの顔になっています。また、単品で見ると個性的なアイテムですが、実は合わせやすいのも嬉しいところ。ワークジャケットは言わずもがな、テーラードジャケットのインナーにハズシとして使ったり、素材を生かして作務衣などの和テイストのアイテムにレイヤードしても良さそう。いつもの格好に変化を加えたい時や、何か物足りない時に重宝しそうです。もちろんエプロンとしても機能するので、これから迎えるレジャーシーンでも活躍すること請け合い。まずは1枚手に入れることにします。
左¥16,800+TAX、右¥14,800+TAX

Snow Peak
www.snowpeak.co.jp

BEKPROベクプロのB.D.シャツ

この雰囲気にピンときた。

今シーズンより本格上陸を果たしたLA発の新進ブランド〈ベクプロ〉。このB.D.シャツを展示会で初めて見たとき「この雰囲気、なんか懐かしいなぁ」なんて思っていましたが、プレスの方に話を聞いて納得。元〈バンド オブ アウトサイダース〉のデザインスタッフが手掛けているブランドなのです。トラッドをベースにしながらも、上手にスポーティな要素を取り入れています。例えば、袖口にバンジーコードやライン入りのリブを設けたり、ポケットにメッシュをあしらったり、はたまた前開きにマジックテープを配したり。品を損なうことなくポップなアレンジがなされています。きっとこの辺の塩梅に、一昔前に見た“あの”懐かしさを感じたのでしょう。あの頃よろしく、ここはチノパン&キャンバスシューズでプレッピーライクに合わせてやりたいな、と思った次第。この軽快な装いは、春の時期にもぴったりですね。
奥¥25,000円+TAX、手前ともに¥26,000円+TAX

navy note
03-6447-4065
www.navy-note.com

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