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WHAT’S YOUR OUTDOOR STYLE? vol.1 チルときどきアクティブ。 ハイブリッドに楽しむパックラフトキャンピング。
MONTHLY JOURNAL JULY 2021

WHAT’S YOUR OUTDOOR STYLE? vol.1
チルときどきアクティブ。
ハイブリッドに楽しむパックラフトキャンピング。

いま大流行中のキャンプ。ただ熟練者からは「ちょっと慣れてくると、退屈に感じるときもあるんだよな」なんて声も聞こえてくる。たしかに、キャンプ中にすることをおおざっぱに言えば、食って呑んで寝るだけ。それでも十分に楽しいんだけど、今回提案したいのは外遊びに付随したキャンプ。何かアウトドアアクティビティを組み合わせるだけで、キャンプ時間の充実度は格段にアップするのだ。今回は〈ワンタン(WONTON)〉を主催する福田さんと一緒に、パックラフト+キャンプを楽しんできた。

サクッとベースを作ったら、近所の湖でパックラフト。

最近思った。キャンプって慣れてくると意外とヒマだぞと。

最初の頃こそ凝った料理なんてしてみたりもしたけど、家でもロクに料理をつくらない人間が急にキャンプだからといって手の込んだ料理をつくっても疲れるだけだ。そうなると、とにかくチル路線へとシフトするしかない。ひたすらに焚き火を囲んでお酒をダラダラ飲んでるだけってのも楽しいっちゃ楽しいのだけど、ちょっともの足りなさを感じてくる。

そんなときにおすすめなのが、アクティビティを組み合わせたキャンプスタイル。組み合わせるアクティビティは何でもよい。MTB、シーカヤック、釣りなど、キャンプをする場所や、自分の好みで選ぶ。

今回キャンプするのは奥多摩の氷川キャンプ場。あのあたりは初心者でも漕げる湖があるので、アクティビティはパックラフトに決定。

多摩川上流にある白丸湖。この日は残念ながら雨が続いたせいで水は濁っちゃってたけど、普段はびっくりするような透明度。

パックラフトというのは、その名の通りパッキングして持ち運びできるラフト(筏)のこと。ラフティングで使用されるような空気膨張式ボートの1人用バージョンといった感じ。湖をまったり漕ぐ他にも、急流でのスリリングな川下りも楽しめる、最近人気急上昇中のアクティビティだ。

今回、このキャンプに誘ったのは福田健太郎さん。大のキャンプ好きで、それが高じて〈ワンタン〉というブランドも立ち上げた。

このブランドがまた面白くて、ギアではなく、それを入れる袋に特化している。機能素材のダイニーマをつかっていて、内容物が透けてみえる、まさにワンタンのような見た目。ちょっと本流から外れたセンスの持ち主だし、今回のアクティビティキャンプにピッタリだと思ったのだ。

キャンプ場に着いたら、まずはサクッとベースづくり。持ってきたのは最低限のギアだけ。あくまでもベースキャンプという位置付けだから過剰なギアは必要ない。

「道具満載のキャンプって軽い引っ越しだもんねえ」

福田さんの言うとおり。大量のギアを持ち込んでのキャンプだと、設営・撤収でキャンプ時間の大半を取られかねない。アクティビティどころの騒ぎではなくなる。

今回持ってきたキャンプ道具は、椅子、テーブル、テント、クーラーバッグ程度。必要十分でしょ。

ベースキャンプを確保したら、いよいよパックラフトへ。キャンプ場からクルマで5分ほどのところに白丸湖という場所があって、そこが初めてパックラフトをやるには丁度よい。パックラフト自体はバックパックに詰めて持ち運べるので、奥多摩周辺だったら電車でのアクセスもしやすい。

白丸湖に到着したら、パックラフトを準備する。まあ準備と言っても空気を入れて膨らませてパドルを組み立てれば完了。この手軽さもパックラフトの魅力のひとつだ。

こんな感じでバックパックに一式収まる。パックラフト本体の重さも3kg程度なので、アラスカなんかでは、このスタイルで長期間荒野を旅する人もいる。

パックラフトは付属のインフレーションバッグで膨らませる。慣れれば5分程度で完了。充電式のエアーポンプを使えばさらにラク。

いよいよ福田さん、初めてのパックラフトへ。とはいえ、パックラフトは安定感もあるので、湖で漕ぐのであればなんの問題もない。福田さんも、巧みにパドルを操って、あっという間に操作に慣れてしまった。

「初めての目線だから新鮮で楽しいねえ」

そうなのだ。湖って普通だったら岸から眺めるくらいしかできないけど、パックラフトに乗って湖に浮かぶだけでも結構気持ちよい。

歩いては行けない場所にもスイーッと入り込んでいけるので、そんなにスゴイことをしているワケじゃないんだけど、冒険っぽさもある。涼しい風が吹いた湖面に浮かんで、そのまま昼寝、なんてお洒落な技も決められる。

湖を漕ぐときには風に注意。パックラフトは風の影響を受けやすいのであまり岸から離れないほうがよい。かなりの急流でも川下りができる性能があるけど、安全面などを考えると最初の川下りはガイドツアーに参加するのがオススメだ。

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