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The joy of farming and the richness of nature brought to you by Hayama's beet ice cream and Aigle.
LIVE WITH NATURE 2021 WINTER - AIGLE for BEAT ICE

The joy of farming and the richness of nature brought to you by Hayama's beet ice cream and Aigle.

AIGLE, which continues to convey the preciousness of nature, has been creating items and holding events with naturalists from all over Japan. Currently, AIGLE is working with BEAT ICE, a vegan ice cream maker in Hayama, Kanagawa Prefecture, on a variety of projects. As part of this project, an installation to convey BEAT ICE's world view is currently being held at the Aigle Harajuku store. We interviewed Ms. Yamaguchi of "Beat Ice" and floral collaborator Daisuke Shimura, who was in charge of the installation's decoration. The joy of farming and the richness of nature may be a prescription for our overly convenient modern world.

PROFILE

山口さん
BEAT ICE

1985年、横浜生まれ。音楽活動を経て、2016年に神奈川県葉山町へ移住後、葉山の棚田に魅せられて棚田のお米を使ったアイスブランド「BEAT ICE」を設立。
Official Site

衰退する棚田を盛り上げるために立ち上げた、ビートアイス。

ー シティボーイだった山口さんが、葉山暮らしをはじめたきっかけを教えてください。

Yamaguchi:職業病の悪化で音楽活動を継続できなくなり、精神的にも辛い時期があったのですが、心癒される場所を探していたら、葉山に出会ったんです。横浜生まれなんですけど、それまでは一回も行ったことがなくて。そして実際に行ってみると、富士山がとにかくきれいだったんです。それに感動して移住を決意しました。

ー 農業をやるとか、〈ビートアイス〉を設立するとか、そのとき具体的な予定はなかったんですよね?

Yamaguchi:まったくです(笑)。

ー 農業をはじめるきっかけはなんだったんでしょうか?

Yamaguchi:葉山にお蕎麦屋さんがあって、その裏手が棚田だったんです。それを見たとき、はじめて富士山を見たときと同じような衝撃がありまして。一発で心を奪われたというか。そしたら、数ヵ月後に知り合いから米づくりに誘われて場所も分からず行ってみると、その棚田だったんです。そこがはじまりですね。

葉山の棚田。昔は360度棚田だったが、現在は大きく減少し60枚ほどしか残っていない。

Yamaguchi:棚田は全国的に衰退しています。葉山の棚田も、数年後にはなくなるかもって話があったくらい。でもぼくは、その場所で再生された感覚があったから、その場所がなくなるのは寂しかったんです。そこで、なぜ棚田が衰退しているかを考えたときに、棚田があることで苦しい思いをしてるひとがいるんじゃないかって思ったんです。儲からないし、人手も必要だし、作業も大変。大型の機械も使えないので。でも逆に、棚田があることで喜ぶひとが増えれば、何かが変わるかもしれないと思って。

ー 確かにそうかもしれません。そこからどんな活動をされたんですか?

Yamaguchi:最初は棚田の宿を考えたんですけど、実現には至らずで。それと同時進行で、さきちゃん(妻)が間借りで朝食屋をはじめまして。宿をやる上での練習という位置付けで。するとその朝食が人気になって、いろんな方から「うちでもやらないか」ってお誘いをいただいたんです。そのなかのひとりに、エアストリームを貸してくださる方がいて。でも、朝食はお味噌汁中心だし、これから夏を迎えるという季節だったので、何かもっと相性のいいものはないかなと考えました。

I see.

Yamaguchi:宿構想の一部で、お米を使った何かをつくりたいっていうのがあったんです。煎餅とかポン菓子とか、いろいろアイデアがあったんですけど、そのエアストリームを見たとき、「お米」と「アイス」が結びついたんです。で、米って甘酒つくれるよねと。思い立ってすぐ、さきちゃんにつくってみてとお願いしてできた試作品が絶品だったんです。

ー 奥様のさきさんも相当な腕だったんですね。

Yamaguchi:そうなんです。うちは妻がすごいんです(笑)。それと同時に、どこで販売しようかと考えてたんですけど、ぼくら夫婦が大好きな「SYOKU-YABO農園」っていうレストランがありまして、そこで取り扱ってほしいなと。ただ、そこはビーガンまではいかないけど、すべて乳製品不使用なんです。でもアイスは基本的に乳製品じゃないですか。それで、ココナッツミルクや豆乳を合わせて原型をつくったらおいしいのができたんです。それを「SYOKU-YABO農園」に持っていったら、めちゃくちゃうまいって言ってくれて。そしたら、オーナーのやすさんという方が、うちで売ろうよと。

棚田のおいしいお米から甘酒をつくり、それをココナッツミルクと合わせて完成させた「葉山アイス」。

ー それは嬉しいですね。

Yamaguchi:それと、ぼくの根底には、棚田を未来に残したい思いがある。けれど、歴史的背景とか、優れた機能とか、残すべき意義みたいなものって、いきなり言われてもスッと入ってこないじゃないですか。その点、アイスってすごいキャッチーで。音楽に例えるなら、アイスはメロディーだと思うんです。最初にアイスという曲を聴いてもらって、そのメロディーを気に入ってもらえたら、歌詞という名のぼくの思いや、棚田の魅力が届けばいいなって。

ー 最近でいうと、クラウドファウンディングで、すごい支援金が集まったと聞きました。

Yamaguchi:本当、嬉しかったです。金額もそうですけど、613人もの方にぼくらの活動であったり棚田に興味を持っていただけたので。リターンのひとつに、〈エーグル〉との限定コラボTシャツを用意したんですけど、それもとても好評でした。

クラウドファウンディングでたくさんの支援者を獲得した、みりんとカカオを使った「DEN + EN ICE CREAM」。「三河みりん」は、フランスでは国宝級パティシエが使用するほど人気がある。

クラウドファンディングのリターンとして用意されたTシャツ。〈エーグル〉とのコラボによるもので、ボディは古着回収プロジェクトでお馴染み〈BRING〉製。

Yamaguchi:昔、仕事の関係者にシャンパンタワー理論っていうのを教えてもらったんです。一番上のグラスが感動であふれれば、次の3つのグラスに繋がっていくと。最初から単に広める目的でやると、一番下の層のグラスに無造作にシャンパンをかけるようなものなので、次に繋がっていかない。だから、ひとりのひとにいかに刺さるかを目標にやっていて、それが少しだけ実ってくれたのかなと思っています。

ー ちなみに、〈エーグル〉の服を農作業時に着ているんですよね。

Yamaguchi:そうなんです。めちゃくちゃ調子がよくて。ジャケットやバッグなんかは、農作業しているときでなくても日常的に使わせてもらってます。それと、ぼくらもアイスを媒介にして棚田に興味を持ってもらいたい。〈エーグル〉もファッションを媒介にして、自然に興味を持ってもらおうとしている。その理念にすごく共感しているし、考え方が近いなと感じています。

ー 今後も〈エーグル〉との取り組みは続いていくんでしょうか?

Yamaguchi:〈ビートアイス〉では「農楽」というコンセプトを立てています。「音」を「楽しむ」ことを通して繋がる「音楽」のように、「農」を「楽しむ」ことで繋がる何かがあるんじゃないかと。そこにファッションという入口があれば、一層興味を持ってくれるひとが増えるはずで。なので今後も、アイスとファッションという2つの媒介で、いろいろ取り組めたらと思っています。

ー 最後に、農業をはじめてからの変化を教えてください。

Yamaguchi:お米をはじめとする食べ物への感謝の気持ちや、生産に関わる方への尊敬の念が格段に増しました。棚田での作業のなかで農家さんから厳しいことを言われることもありますが、それもどこか心地いい感覚があります。世代を超えた多様な方々との交流を通して、ぼく自身の心も以前より柔らかくなった気がします。

工場に残っていた生地でつくられたアップサイクルジャケット。〈エーグル〉らしい品のいい色の組み合わせも特徴的。街着としてはもちろん、簡単なトレッキングや農作業時にも。写真上がメンズモデル, ,写真下がウィメンズモデル。各¥42,900

INFORMATION

Eagle Harajuku

Address: 6-17-15 Jingumae, Shibuya-ku, Tokyo
Hours: 11:00 - 20:00
Phone: 03-6450-5240
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