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Translated By DeepL

New inspirations born from fragrance.
Inspired by LE LABO

New inspirations born from fragrance.

香りというものはとてもパーソナルなもの。それは、自身を印象付ける鏡という側面もあれば、気分転換になることもあり、過去の記憶を呼び覚ますこともあります。では、そんな香りからクリエイターはどんなインスピレーションを受け、何を思い描くのだろう。ニューヨーク生まれの〈ル ラボ(LE LABO)〉の香水と、東京に暮らす3人のクリエイターの話。

チャレンジな香りと食の記憶。

PROFILE

KAORU
Food director, organizer of Dress the Food

広告、雑誌、Webなどで幅広く活躍するフードディレクター。企業のレシピ開発からそのビジュアルづくりにいたるまで、フードを軸に幅広いフィールドで活動中。モノクロの人物写真の上に野菜などの食材を乗せて撮影する作品「Food On A Photograph」が注目を集め、今年10月には『shichimi magazine』を刊行。日本のほか海外でも販売し、予約完売するなど注目を集めている。
Instagram:@dressthefoodkaoru

ー普段、香水は使いますか?

KAORU:お料理をするときは、香りが混ざって脳が混乱するのでつけません。普段はつけていないからこそ、お出かけするときや特別なときにつけると気分のモードがガラッと変わりますね。爽やかなベルガモット系も、ライラックなどのジャスミン系も好きですが、なかでもフィグの香りが特に好きです。

ー今回は「ROSE 31」を選ばれました。何か理由はありますか?

KAORU:選んだのは、自分が普段身につけている香りではなく、チャレンジしたい好きな香りです。嗅いでみると名前の通りバラがメインではあるけど、スモーキーなニュアンスもあって、奥行きを感じました。

ーその香りをインスピレーション源として、今回はフードディレクターならではのメニューと完成までの動画を制作してもらいました。

KAORU:普段とは異なる系統の香りだったので、嗅いでポンっとイメージが思い浮かんだ訳ではないんです。たとえば、ベルガモットの香り=柑橘系を使ったフードとすぐにイメージできてしまいそうですが、せっかくなのでそれはつまらないなと(笑)。いまの私が、恐れずにどんどん変化していきたいと感じていることもあり、今回は香水選びも、動画づくりもチャレンジすることを意識しました。動画は、“香りのイメージをどう視覚化するか”を考えましたね。

ーKAORUさんはInstagramのストーリーでも調理の過程をアップしていますよね。

KAORU:普段は調理過程を、食材がきれいに見えた瞬間にフォーカスしながら撮ることを意識しているんですが、今回は香水の香りをそのまま料理に使うのではなく、香りやバラのイメージを映像としてどう動画に落とし込むのか考えて、最終的につくったのはサラダです。大事なのは香りのスモーキーさだと感じたので、サーモンをスモークしています。あとはバラの香りではなく、バラの色を彷彿とさせる食材…たとえば、ザボンや紅玉などを使ってみました。

ーたしかに、動画ではピンクの食材が印象的です。

KAORU:ザボンの外皮の黄色と中の実のハッとするようなピンクもいいなと。他には赤玉ねぎ、中がピンクの紅芯大根などに米酢をかけていますが、酸と反応してピンクっぽい色に変化するんです。これは予想以上にうまく、出したかったようなローズ色が出ました。

ー味はどうでしたか?

KAORU:食べてみたら、自分でも驚くほどおいしかったです(笑)。普段からサラダは大好きで、ドレッシングも手づくりするし、食材同士の組み合わせを工夫したりと食感にもこだわります。今回つくったサラダはそのまま新しいレシピにしたいと思って書き留めました。

ーサラダへの情熱を感じます。

KAORU:どんぶりにサラダが入って出てくるくらい、サラダはたくさん食べなさいという家庭で育ったんです。料理に触れるようになったのも、サラダ用の葉をちぎって洗うというお手伝いからでしたし。 でも、原体験をもっとさかのぼると、幼馴染の家でお菓子づくりのお手伝いをしていたことですね。オーブンでお菓子を焼くその香りが、おいしく変化していくのがとても楽しかった記憶があります。

ー料理でも香りは重要ですよね。

KAORU:調理をするときには、口を入れたときにどう香るかを意識しますね。あとは香りを主張したいのか、控えめがいいのかというバランスでしょうか。私は香りに敏感で、卵料理に使った皿は、3回くらい洗わないと香りが気になります。グリルしていてキッチンを少し離れても、漂ってくる香りでどれくらい火が入ってきているかわかりますし、 カリフラワーをローストしているときなんかは、その香りで食材がおいしくなっていく過程がすごく好きなんです。

ーやはり、昔から食には興味があったんですか?

KAORU:幼少期に祖父母と一緒に住んでいたんですが、祖母がつくる料理も母が作る料理もなんでもおいしかったんです。特別な料理というよりも、いわゆる家庭料理で、どちらもすごく味のセンスがよかったのを覚えています。祖母からは、数年かけておせち料理の黒豆を教わった思い出があります。

ー料理を一緒につくるというのは、すごく素敵な思い出ですね。

KAORU:母の勧めだったんですが、高校生だった私には、勉強などで忙しい師走に祖母の家に3日間も通わなきゃいけないのか…という気持ちも正直あったんですが、いま振り返ると感謝しかありません。黒豆をおいしくするポイントとして、豆を優しく丁寧に洗うこと、すべての材料の計量をきっちりすること炊く時に鍋の中によく洗ってガーゼにくるんだ錆び釘を入れること、祖母のオリジナルでこんにゃくを入れることなど一緒に台所に立ったからこそ知れることもたくさんありました。ちょっとくさい表現かもしれませんが、いまでもつくっていると横に祖母が一緒にいるような感覚になります。

ー何かを教わりながら一緒に体験するということは、記憶に強く残るのかもしれませんね。

KAORU:ある媒体で、郷土料理をつくられてきたご年配の方々に教わって、そこから私が新しい料理をつくるという郷土料理にまつわる連載を担当しています。郷土料理にはレシピがないし、言葉にできない塩梅がたくさんあるんです。大したことないんだけどね…とやられているひと手間が重要なこともあって。そういった言葉にできないレシピの部分こそ、そのひとらしい味になるんだなと。レシピにはない、言葉にならない経験がちょっとずつ積み重なって伝承されていくことで、そのひとだけの味が生まれていく。それを目の当たりにできてすごく感慨深かったですね。

[Claire] Le Labo.ROSE 31 ¥25,850[50ml](ル ラボお客様相談室)
グラース産のバラが持つ華やかな香りを、ユニセックスで使える落ち着いた甘さに仕上げた「ROSE 31」。その秘密は、アンバー・シダー・ガイアックウッド(パロサントの一種)といったウッディ系と、スパイシーなクミンなどによるもの。KAORUさんがラベルに入れたメッセージは、主宰する「dress the food」。

INFORMATION

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