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Translated By DeepL

Connecting the past and the future, people, things, and things of interest in 2023.
WHAT'S NEXT?

Connecting the past and the future, people, things, and things of interest in 2023.

It has already been two months since the start of the year 2023. As the days fly by, our editorial staff has picked out the people, things, and activities that we would like to focus on this year, based on our own prejudice and by asking those people. Here is the culture of the city that will connect the past with the future and create a new era.

  • Edit_Yusuke Suzuki , Yuri Sudo , Soma Takeda

編集部が気になるヒト・モノ・コト

ここからは編集部が独断と偏見で選ぶ5つのヒト・モノ・コトをご紹介。世の中のさまざまなワクワクさせる出来事は、ベースとして“人ありき”であることが多いこともひとつのポイントです。

select① The Lazy Boys
ザ レイジー ボーイズ

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https://linkco.re/6DT9myfv

アートやファッションシーンを中心に、ここ数年世界標準で活躍するVERDY。そんなVERDYが、大阪の谷町に2023年2月に自身がオープンさせたギャラリー名であり、2021年にカイカイキキでの初個展でも掲げたタイトルの“RISE ABOVE”。

そう、あのBlack Flagの名曲やスケートカンパニーの〈アンチ・ヒーロー(ANTI HERO)〉が掲げたメッセージであり、その言葉を選びそこに込めた思いからも、VERDYのルーツであるパンクやハードコアへのリスペクトを感じずにはいられません。

そしてVERDYが展開する音楽ユニットのLazy Boysが、The Lazy Boysとして新体制で本格始動を発表。あえてメンバーは明かされていませんが、1月にリリースされた1stシングル『One Thing』の音を聴けば、VERDYの友人たちの顔が自然と思い浮かぶ方も少なくないはず。

自分のルーツを大切に仲間たちと共に上がっていく姿勢は、まさに“RISE ABOVE”そのもの。VERDYが世界中を夢中にさせるのは、そんな人としての魅力が溢れているからに他ならないはずです。

select② HuberStore™
フーバーストア

SNS
Instagram:@_huberstore

2022年9月に立ち上がった〈フーバーストア(HuberStore™)〉。某セレクトショップのバイヤーとしてファッション×カルチャー+αを発信し続けるTKCと、東京を代表するスケートレーベルの〈ディアスポラ スケートボーズ(Diaspora Skateboards)〉に所属し、自身のブランド〈キャバレー ポヴァール(CABARET POVAL)〉も手がける田中優也の2人によるレーベルです。

作家さんと個展を開催したり、不定期でオリジナルアイテムをリリースしたりと、それぞれに本業がありながらインディペンデントかつメロウな空気を感じさせる動きは、時代のムードともシンクロ。

これまでに写真家でありスケーターのHAL JINUASHIの個展、ブランドとしても初ポップアップとなった〈ザ ビリーヴァブル メディア イズ アラウンド アス(The Believable Media is Around us)〉、そして直近はドローイングアーティストであるHIROTTONのシルクスクリーンポスター展を形にし、今後の動きにも期待は高まるばかりです

select③ 清原 惟
きよはら ゆい

SNS
Twitter:kiyoshikoyui
Instagram: @kiyoharayui

女性ふたりが主人公なら、きっとゆったりと物語が進んで、エモーショナルな結末が待っているはずだ。そんな偏見込みのぬるい予想は早々に崩されて、まんまと“あの家” の物語に引きずりこまれました。

清原惟さんが東京藝術大学大学院の修了制作として撮影した初長編作品『わたしたちの家』を観たのは、5年前。黒沢清監督、諏訪敦彦監督に師事していたという事実に納得しつつ、そこに寄りかからない彼女だけの世界を映画から感じました。ひと以外のもの、形なく存在するものへの意識がこんなにも細やかなのかと驚いたのを覚えています。同作はふたりの女性の物語が一軒の同じ家の中で進行するというもので、巧妙な室内劇であり、不可思議なホラーでもあり、なんなら青春や友情もありという映画。未見の方はぜひ。

そんな彼女の活動は映像づくりにとどまらず、多摩ニュータウンを舞台にしたアートプロジェクトの主催や、古物らの店「Goods」の名付け、メディアへの文章の寄稿などもしているそう。そのすべてには共通した彼女らしさがありつつ、こういう一面もあったのかと毎度ハッとしてしまう。清原惟像はなかなか掴めないからおもしろいんです。

ホットな話で言えば、数日前にベルリンで新作映画『すべての夜を思いだす』 が上映されたそうで、こちらは多摩ニュータウンですれ違う三人の女性たちを主人公にした映画なのだとか。それぞれのストーリーがどう交差するのかと、ポスターだけでもいろいろ想像したくなりますがここは冷静に。前情報をあまり入れず、清原ワールドを体感することをおすすめします。

ここ数年、わかりやすさや即席のおもしろさに需要がついていますが、そろそろそのスピード感は落ちてきそう。清原さんのつくる映画のように、なんども思い出して反芻したくなる作品がひとびとの拠り所になるのではないでしょうか。

1992年生まれ。東京都出身。黒沢清監督、諏訪敦彦監督に師事。東京藝術大学大学院の修了制作として撮影した初長編作品『わたしたちの家』がぴあフィルムフェスティバル2017でグランプリを受賞、ベルリン国際映画祭、香港国際映画祭など国内外の映画祭から多数招聘された。新作『すべての夜を思いだす』もベルリン国際映画祭・フォーラム部門正式出品に選ばれ、日本での公開が待ち望まれています。

『すべての夜を思いだす』
2022年/カラー/116分
監督・脚本:清原 惟
出演:兵藤公美、大場みなみ、見上 愛

select④ BLANKMAG

SNS
Instagram: @blank_mag
https://www.blankmagbooks.com/

ストリートカルチャーをさまざまな形で発信するアートプロジェクト「BLAMKMAG」。ポップアップの開催や、書籍の出版、時にはアーティストと組んでTシャツを発売するなど、その活動は捉え所がないほど自由です

そんな実態不明のプロジェクトが、ラリー・クラークやアリ・マルコポロスといった重鎮たちと協業し、カルト的な人気を博している理由。それは、手がけるプロダクト、イベントの純度の高さにある気がします。

「すべての活動に何かの見返りを求めず、ただ全力で取り組んできた結果、当初は思い描いていなかったところまで来てしまったというのが本音です」とオーナーが語るように、「BLAMKMAG」はビジネスではなく、趣味の延長にあるインディペンデントな取り組み。ストリートカルチャーへの愛情を形にするため、好きなひとと好きなものをつくる。そうやって生まれたピュアな作品が、多くの人の心を掴んでいるのでしょう。

中でも、昨年10月に発売された「BLANKMAG BOOK」は、活動10周年の集大成とも言える作品。そこには、「BLANKMAG」オーナーがこれまで蒐集してきた、約200冊のアートブックが掲載されています。通も唸らす“本の本”を、出版社を通さず、自費で制作したことからも、「BLANKMAG」のストリートカルチャーへの熱量が分かるはず。ちなみに、2023年もいろいろとイベントを仕込み中らしく、今後の動向からも目が離せません。

select⑤ In part

SNS
Instagram: @in_part__

東上野の稲荷町駅から歩いて5分ほど、閑静な通りに佇むのが「In part」です。店主は某大手セレクトショップでバイヤーやMDを務めた石幡さん。お店の名前に“自分の一部”と冠したように、自分の手の届く範囲でファッションに携わりたいという想いから、2022年10月末にこのショップをオープンしました。

そんな「In part」は、アメリカ・ヨーロッパものの古着をメインに、〈スモークトーン(SMOKE T ONE)〉や〈ニール(NL)〉、〈カル(CALE)〉に〈アン(UN/UNBIENT)〉といったセレクトブランド、そして石幡さん自ら手がける〈ブリンク(BLINK)〉を取り扱っています。古着・セレクト・オリジナルとジャンルは違うものの、それぞれに共通するのは、ベーシックでありながらどこか面白みがあること。

「『In part』に置くのは、一見普通なんですけど、素材やディテールがちょっと変わっているものにこだわっています。いまの時代、同じものはネットでも買えるんで、実店舗をやっているからには、そういうアイテムをミックスさせた、『In part』らしいスタイリングも提案したいですね」と石幡さん。

そして、「In part」が大事にしていることがもうひとつ。それは、良質なものを適正な価格で提供すること。「いいものに気軽に触れてもらいたくて、古着に関しては『新品よりも安く買える』がモットー。いつもの服装に古着が馴染むように、コンディションにも気をつけています」と石幡さんが語るように、お店に並ぶ古着はどれもグッドプライス、グッドコンディション。店主の趣味嗜好をしっかりと反映させつつ、お客さんに対する思いやりも忘れずに。それが「In part」の魅力です。

お店にはファッション関係者をはじめ、芸大の学生や写真家などさまざまなひとが訪れるそうで、ゆくゆくはそういった人たちが出会うきっかけをつくるハブになることを目指しているんだとか。

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