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So, What is NEW VINTAGE? Vol.7 Elle Bean is in better shape than the original.

What is the New Vintage anyway?

In the 1990s, the term "vintage" was used to describe vintage clothing that did not meet the definition of "antique," but still had value, as opposed to "antique" clothing that was 100 years old. Nowadays, there is a movement to find new value in "new vintage," even in old clothes from the 1980s onward, which used to be called "regular" vintage clothes. In this project, four vintage clothing stores with different styles propose new ways to enjoy vintage clothing. Each of them will talk about the charm of vintage clothing with their own sense of style.

第7回目は、再び「シエスタ(SIESTA)」の青木崇さん。

Text_Tommy
Edit_Yosuke Ishii


Takashi Aoki / Owner of SIESTA
Vol.7_エル・エル・ビーンのナイロンジャケット&ナイロンコート

―2巡目ですが、今回紹介していただくニュー・ヴィンテージなアイテムは?

ウチでは以前から定番として取り扱っているブランドのひとつ、〈エル・エル・ビーン(L.L BEAN)〉です。

―古着業界ではメジャーどころですが、それでも面白いモノって見つかるんですか?

たしかに1912年創業と100年以上の歴史を誇るブランドなので、ヴィンテージ市場で高額で取り引きされているアイテムもありますが、ぼくが面白いと思うのは80年代以降のビーン。大量生産の時代だった当時、どんどんジャンルの裾野を広げてしまった結果、アウトドアとは関係ないようなモノも沢山つくっちゃって(笑)。いまだヴィンテージ市場でも全く相手にされていないし、だからこそ誰も見たことのないようなアイテムがまだまだ見つかる。そこがニュー・ヴィンテージ的に面白いんじゃないかなと。

―なるほど。しかし大量生産されていいたはずなのに、誰も見たことのないレア個体が見つかるって、なぜなんでしょうか?

エルエル・ビーンのナイロンジャケット ¥25,000+TAX(Siesta)

多分、市場に眠っているだけなんだと思います。例えばコレ。80年代のアイテムと推測されますが、コーデュロイ襟や素材の表情、そしてデザイン。もろに〈バブアー(Barbour)〉の「ビデイル」(笑)。たしかに格好イイけど、古着のプライスだったら本家を選びたくなるのが人情。そんなワケで、これまではピックされてこなかったというのが実情。そもそも売れなかったからワンシーズンでディスコン(廃盤)になった可能性も無きにしもあらずですし、そんなアイテムが山のようにあって、埋もれてしまったんじゃないかなと。第3回目でも話したように、古着を選ぶ人って“他人と被らないからイイ”という前提があったりするので、そういう意味でも狙い目でしょうね。

―知る人ぞ知る、良品ですね。

正直、素直に〈バブアー〉を買えばいい話なんだけど、それではイヤという天邪鬼な人もやっぱりいて、そこにアメリカ人のフィルターを通して誕生したんだろうなと想像できます。違いとしては、ワックスドコットン素材ではなくコットン×ナイロンを採用している点。胸の切り替えとポケットのフラップ部分も差異ですね。あとはビーンの定番ディテールである“縦ポケット”。そして何より、アメリカっぽい裏地のセンスも好き。これがイギリスならタータンチェックを選ぶのでしょうが、アメリカ目線のネルというのが何ともイイ表情で。

―パッと見は、完全に〈バブアー〉ですよね。

そうそう。着ていて「その〈バブアー〉、いいじゃん」って言われたら、「いや、実はビーンなんだよね」って返したい(笑)。〈ポロ ラルフ ローレン(POLO RALPH LAUREN)〉も同じようなアプローチを得意としていますが、あっちは生地を変えたり、ディテールを組み合わせたりと、ファッション視点でイジっていますよね。その点、ビーンは実用的な視点で“ここはこうであって欲しい”という、痒いところに手が届くようにアップデートをしている印象があります。

―ローカライズされて、より良くなっていますよね。で、もう1着は同じような素材ですが、もう少し光沢感が強いコートタイプですね。こちらも何だか既視感のあるデザインで……。

エルエル・ビーンのナイロンコート ¥35,000+TAX(Siesta)

こっちも同じく〈バブアー〉の「ゲームフェア」がモチーフでしょうね(笑)。80年代アメリカ製ですが、マジで初見! 状態もキレイなので、前のオーナーが大事に着ていたのが伺えます。ビーンの魅力のひとつに“全身で揃えても、そうは見えない”というのがあって、さっきのもブランドロゴが同色刺繍だったりしますし、なのにボタンにはブランドネームが刻まれていて主張が強いという自己矛盾もまた良き(笑)。バチッとロゴを主張するのが苦手な人には丁度いいのでは。

―とはいえ、ディテールはかなり凝っていますね。

コーデュロイの襟は、チンストラップでスタンドカラーにもできますし、ハンドポケット&フラップ付きのポケットがあるので、よっぽどでなければバッグいらず。裏地は先ほどのジャケット同様にチェック柄のウール素材で、腰下部分と袖の裏地はナイロン。で、袖には中綿入り。比翼に隠れている部分にもポケットがあるし、むしろ本家よりもこっちの方がイイくらい(笑)。

―メチャ使いやすそう! 俄然、ビーンが気になってきました。

タマ数もあるので自分だけのフックとなる部分が見つけられると、一気に掘るのが楽しくなるのがビーン。あと、イメージがイイんですよね、女性にも。特に家庭持ちなら、古着だけど奥さんにイヤな顔をされづらいっていうのは、ニュー・ヴィンテージとして生き残っていく上で、かなり大きいぞと(笑)。

Takashi Aoki / Owner, SIESTA
After working at I&I, a popular vintage clothing store in the Jinnan area of Shibuya, he opened SIESTA, a store selling imported and vintage clothing and bicycle parts, on Tonchan-dori in Harajuku. With a selection that evokes the culture of the U.S. West Coast and surrounding areas, the shop has gained a wide range of fans from skaters, cyclists, city boys, and industry professionals. This year marks its 10th anniversary.
Official website:www.siesta81.com
Instagram:@siestastore

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