FEATURE
THINK ABOUT FASHION vol.32020年版ファッション・カタログ。ポストコロナ時代の新定番30選。
MONTHLY JOURNAL SEPT.2020

THINK ABOUT FASHION vol.3
2020年版ファッション・カタログ。ポストコロナ時代の新定番30選。

転換期を迎え、さまざまなものの価値観が変わるいま、自己表現のひとつであるファッションもストレスフリーな格好が好まれるようになりました。それは未だ先を見通せない状況のなかで、ぼくたちが洒落たものより、生活に根差した実用的なものを求めている証拠かもしれません。社会の動きがファッションの潮流をつくると言われていますが、本当に選ぶべきものとは何か? そんなことを考えながら服、バッグ、靴など30点セレクトしました。着心地がいいもの、使い勝手がいいもの、あるいはサスティナブルなもの…、これから時代に相応しいアイテムをたっぷりご紹介します。

  • Photo_Yoshio Kato
  • Styling_Shota Iigaki
  • Text_Kei Takegawa
  • Edit_Ryo Muramatsu

25 SEA TO SUMMIT シー トゥ サミットのパッカブルバッグ

そよ風に舞う軽さなのに耐荷重20キログラム。
ボディに採用したのは15デニールの「ウルトラシル®ナイロンファブリック」。そよ風にさえ舞ってしまいそうな軽さながら、負荷のかかる部位をバータックで補強することで耐荷重20キログラムを達成。標準的なスーパーの袋よりも大きく(H70×W50×D45センチ、容量25リットル)、肩がけもできます。卵ほどの大きさに収まるパッカブル仕様も見どころ。ポケットに入れてもいいし、キーホルダーに取りつけてもいいでしょう。〈シー トゥ サミット〉は1990年にオーストラリア・パースで誕生したアウトドアのギアメーカー。その名の通り、海から山頂までカバーするラインナップで、コンパクト、かつ耐久性に優れたものづくりをモットーとしています。
各¥2,500+TAX

ロストアロー
オフィシャルサイト

26 WILD THINGS ワイルドシングスのジャケット

厳寒の冬も軽やかに乗り切れる1着。
米軍特殊部隊に採用される「PCU LEVEL 7」のモンスターパーカをベースにした新作。装備したまま羽織れるオーバーサイズに象徴される軍モノの雰囲気はそのままに、シルエットを見直すことでタウンユースに相応しい佇まいを獲得しています。撥水加工が施されたライトウエイトのナイロンで包み込んだのは「プリマロフト シルバー インサレーション」。保温性、軽量性、撥水性、柔軟性、通気性、収納性を備えた超微細マイクロファイバーです。防風効果のある衿まわりの構造、収納可能なフードあたりもポイント。これさえあれば、この冬は米軍特殊部隊のように軽々とミッションを遂行することができるでしょう。ブラック×グレイのバイカラーも新鮮。
¥39,000+TAX

インス
0120-900-736
オフィシャルサイト

27 AURALEE オーラリーのニット

生後半年未満のカシミヤ山羊の白毛のみ紡いでいます。
〈オーラリー〉はさまざまなブランドでキャリアを積んだ岩井良太さんが2015年に立ち上げたブランド。昨年には念願のパリコレデビューも果たした注目の若手です。同世代で頭ひとつ抜け出ることができたのは、素材づくりから徹底してこだわるものづくりがあるからで、それはここで紹介するニットも例に漏れません。触ればとろけてしまいそうなそのニットは、ベビーカシミヤと呼ばれるカシミヤを編んでいます。これは文字どおり生後半年未満のカシミヤ山羊からはじめて採毛された産毛をいいます。高貴ささえ漂うホワイトカラーは山羊毛本来の色。真っ白な毛のみを選り抜いて紡いでいるのです。ペンキを散らしたようなデザインは、職人が染料を使ってペイントを行っています。
¥68,000+TAX

オーラリー
03-6427-7141
オフィシャルサイト

28 HOLZWEILER ホルツワイラーのマフラー

リサイクルウールにアルパカとモヘアをオン。
柔らかな色が美しいブロックチェックのマフラーは厳選されたアルパカ、モヘア、ウールをブレンドした素材も見どころ。体の芯から温めてくれるそのニットにはリサイクルウールが使われています。〈ホルツワイラー〉は2012年に創業したノルウェー・オスロ発のブランド。北欧ならではのカラーやパターンと同時に高く評価されているのがサスティナビリティなモノづくりにあります。ウールの半分以上はリサイクル素材、コットンは持続可能な綿花栽培を目指す「BCI」(Better Cotton Initiative)が定める基準をクリアしたものだけを使っています。近年はカシミアのアップサイクルにも注力。また、包装紙には土に還る再生可能素材を採用しています。
各¥22,000+TAX(参考価格)

オン・トーキョーショールーム
03-6427-1640
オフィシャルサイト

29 Matador マタドールのパッカブルリュック

アメリカが誇るパッカブルブランド。
チャコールグレイのワントーンでまとめたバックパック。モダンなボディに採用したのは超軽量ながら、引き裂き強度も高い30デニールの「コーデュラ®ナイロン」。山岳マラソンやアドベンチャーレースのために開発されたマテリアルです。24リットルの十二分な容量ながら、重さはたったの187グラム。パッカブル仕様となっており、付属の袋に仕舞えば手のひらサイズ(8×12.7×8センチ)に。旅先で使うバッグとしてもおすすめです。〈マタドール〉は2015年にアメリカ・コロラド州ボルダーで誕生したパッカブルギア専門のメーカー。ポケットブランケットからはじまり、いまやアメリカではパッカブルの代名詞的ブランドに。
¥7,500+TAX

エイアンドエフ
03-3209-7575
オフィシャルサイト

30 PS Paul Smith PS ポール・スミスのスニーカー

鮮やかなリサイクルポリエステル。
ジャケットの裏地にフラワーやラインをプリントしたり、シャツにカラフルなボタンをつけたり。捻りを効かせたデザインで支持を集める〈ポール・スミス〉は素材開発にも貪欲に取り組んできました。ウール糸に強く撚りをかけることで驚異の伸縮性を手に入れたトラベルスーツは好例でしょう。もちろんサスティナブルなものづくりにも力を入れています。〈PS ポール・スミス〉の新作スニーカーが採用したのはリサイクルポリエステルのニットアッパー。使用済みのプラスチックを回収、洗浄、再処理したニットは軽く、柔軟性にも富んでいます。シャープなシルエットも◎。鮮やかな色使いはクライミングをテーマとした今シーズンを象徴するものです。
各¥28,000+TAX

ポール・スミス リミテッド
03-3478-5600
オフィシャルサイト

このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事#MONTHLY JOURNAL

もっと見る