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柳瀬二郎を知っているか? ビームスを着た、5日間の記録。
ABOUT HIS LIFE AND MUSIC

柳瀬二郎を知っているか? ビームスを着た、5日間の記録。

現代のムードをしっかりとキャッチしながら、アメカジに軸足を置いたオリジナルアイテムを展開する「ビームス(BEAMS)」。来たる春夏シーズンも “いま着たい” と思うウェアが多数ラインナップしています。それを纏うのは、孤高のロックバンド「betcover!!」の柳瀬二郎。彼の日常と絡ませながら、シーンに合わせた楽曲もセレクト。最後には彼のインタビューもたっぷりとお届け。ファッションと音楽について、柳瀬さんがいま思うことを語ってもらいました。

  • Photo_Naoya Matsumoto
  • Styling_Tomoya Yagi
  • Hair & Make Up_Yosuke Akizuki
  • Text_Tsuji
  • Special Thanks_Sasazuka Bowl, Hiroeya
  • Edit_Yuri Sudo

アンダーグラウンドで終わらせない。新しいbetcover!!。

ー柳瀬さんといえば、ライブでスーツを着ている印象が強いです。

柳瀬: キャッチーなイメージをつくりたくて、表に立つときはスーツを着ていますね。ニック・ケイヴとか、ジャック・ホワイトもスーツを着てステージに立っているじゃないですか。あとは任侠系の映画が好きで、そうゆうところからの影響もありますね。

ーやっぱり、スーツを着ることで気持ちが引き締まる感覚もあるんですか?

柳瀬: めちゃくちゃあります。武装みたいなもので、スーツを着るとシャキッと背筋が伸びるんです。

ー私服はどんな感じなんですか?

柳瀬: おじさんみたいな格好が多いですね。ジャージかスエットのセットアップみたいな(笑)。ファッションは好きなんですけど、詳しくはなくて。昔、古着屋で働いていたことはあるんですけど。

ー古着が好きなんですか?

柳瀬: 好きです。安いし、デザインも形も年代によってバラバラで、いろんなものがあるから。だけど、最近はブランドものもかっこいいなって思うようになってきました。

ー「ビームス」はどんなイメージですか?

柳瀬: お店に足を運びながら、かっこいい服がたくさんあるなぁっていつも思ってます。だから今回着させてもらってすごくうれしかったですね。テンションが上がりました。

ー今回の撮影で、印象に残っている服やスタイリングはありますか?

柳瀬: 河原のシーンで着たマゼンダカラーのパーカとかいいなぁって思いました。今年は色物を取り入れようと思ってて、カラーリングが素敵だなって。コーディネートの色のバランスとか勉強になりましたね。あとは道端のシーンで穿いたグリーンのパンツ。あれは自分の私服ともマッチしそうだなって思って気になりました。

ーどちらも古着っぽいデザインのアイテムですね。服に限らず、映画や音楽も古いものが好きなんですか?

柳瀬: 古いものも好きですが、新しいものも好きなんです。音楽でも最近の曲とか聴くんですよ。betcover!!の音楽性とは全然違うけど、BE:FIRSTとかめっちゃ聴いてます。ファッションも最新のものをチェックしたり。

ーなんだか意外です。

柳瀬: だけど、ぼくの生活の中心には音楽があって。自分が求めるサウンドや歌詞のイメージに服装は寄っていっちゃいますね。昔のフォークロックとか、サイケ、プログレとか、そういうエッセンスが強いので、そこに親和性が高い服を選んでいますね。とはいえ、スーツなら時代性を超越したものがあると思うんです。おじいちゃんになってもカッコよく着ていたらキマるじゃないですか。

ー昔のジャズマンとかもスーツを着て演奏してましたよね。

柳瀬: そうですね。その影響もあります。ビル・エヴァンスのあの細身の感じとかも大好きで。ああいうムードで、ファンキーでハードな音を奏でるのがかっこいいなって思うんですよ。汗だくになるからTシャツとかのほうが当然やりやすいんですけど、スーツで演奏する不自由さも粋な感じがして好きなんです。

ーbetcover!!の音楽はロックのさまざまな要素が混ざっていて、ひと言で形容できない魅力があるなと思いました。

柳瀬: そうかもしれないです。メンバーもいろんな音楽を取り入れて演奏しているから、広がりがあるんだと思います。とにかくいろんなものを吸収して、自分なりに吐き出していて。そのままやっちゃうとただのパロディだから、ちゃんとオリジナルになるようにぼくらなりのエッセンスを混ぜるように意識していますね。

ーそこには産みの苦しみがありますよね。

柳瀬: すんなりは出てこないですね。バンドをはじめて8年で、アルバムも5作くらいつくっているんですけど、精力的にやることによって自分たちの中で納得いくハードルがどんどん高くなってきていて。いまはそのハードルをどう超えていくかを考えているところですね。

ーある意味では過渡期のようなものを感じているということですか?

柳瀬: そうですね。あまり凝り固まらないように、新しいものを取り入れたいなって思ってて。だからファッションもそうなんです。色物を取り入れたいっていうのはそういうことなのかなって。結構繋がっているんですよ。

ー曲はすべて柳瀬さんがつくっているんですか?

柳瀬: そうです。作曲して、歌詞を書いて、編曲も自分でして。フリーのパートだけメンバーに伝えて、自由に演奏してもらってますね。なのでライブでは毎回違う演奏になっているんです。ライブって生物なので、CDと同じように演奏するのが好きじゃなくて。

ーある意味ジャズバンドっぽいですよね。

柳瀬: そういうのは意識してますね。自分がお客さんの立場なら、生を観たいって思うから。ジャズのライブを観にいくことが多いんですけど、そのときの衝撃が忘れられないんですよ。

ーこれからの活動についても、最後に知りたいです。

柳瀬: さっき過渡期という話がありましたが、これからはもっと売れにいきたいなって思ってます。

ーそれもなんだか意外ですね。

柳瀬: 夢はでっかく持ちたいんで。色々縛りがあると自由さが失われて、思うように楽曲をつくったり、ライブができないじゃないですか。ぼくはそういうことに影響されやすいからインディーズでがんばってきたんですけど、この3年で3枚のアルバムをつくって、自分なりに力がついてきた実感があるんです。だから次は気持ちを大きくして活動したいなと思ってます。分かるひとだけに伝わればいいっていうフェーズはもう過ぎたと思うので、もっとたくさんのひとを巻き込みたいですね。

ー今年の目標は?

柳瀬: 作品作りも、ライブもそうだけど、もっともっと自由で、さらにエンタメしたいですね。アンダーグラウンドで終わらせない。新しいbetcover!!をつくっていきます。

INFORMATION

BEAMS

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beams.co.jp
Instagram:@beams_official, @beams_mens_casual

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