GU × UNDERCOVER 第4弾、どう着る?
―というように、皆さんの〈アンダーカバー〉への想いを再確認したところで、本題へと移らせていただきます。2021年に初コラボレーションを実現させて以降、第2弾、第3弾と回を重ね、今回が第4弾。先ほども話に出ましたが、過去のコラボコレクションもかなり反響があったのは想像にかたくないところ。皆さんもリリース当時は驚かれたのでは?
的場:約20年前の感覚からするとそうかもしれませんが、令和といういまの時代で考えると、むしろ必然だったとも言える気がします。
TEPPEI:〈アンダーカバー〉も〈ジーユー〉に限らず、さまざまなパートナーとのコラボレーションを実現させているしね。
―“日常の中の心地よいノイズ”というコンセプトのもとつくり上げた本コレクション。そのイントロダクション的アイテムを1点挙げるとすれば、コレクションタイトルをあしらった、このクルーネックセーターではないでしょうか。
SYUNKI:いいですね。
TEPPEI:ポイントはタイトルの表記だろうね。一般的には“COSMIC”が正しいスペルだけれど、これは“KOSMIK”。で、その下に波形がデザインされているっていう。
的場:そこも“あえての”でしょ。日常の中にある違和感を表現しているというか。
TEPPEI:そもそもこの言葉自体がジョニオさんのオリジナルで、ご自身が公開しているミュージック・プレイリストや〈アンダーカバー〉のアート展のタイトルにも、“KOSMIK”というワードは使われていますよね。
―“まさに!”なグラフィックであると。さて、今回のラインナップをご覧になった皆さんの率直な感想を教えてください。
ジョニー:めちゃくちゃ最高っス! 変な言い方になっちゃいますが、普通にかっこいい! それがこんなプライスで入手できるなんて嬉しすぎません?
―もっともヘビーなアウターでも税込9,990円。実際にアイテムを手に取っていただくと、また新たな発見もありそうです。
SYUNKI:袖が取れるギミックだったり、発泡プリントにしているのに、この価格帯で手に入るっていうのは〈ジーユー〉とのコラボならではですよね。
的場:普通は値段が安ければ、それ相応のモノになって当然なのに、いい意味で値段とクオリティが見合ってない(笑)。これはもっと広まらなきゃオカシイくらい。
TEPPEI:本当にそう。もともとは局地的な繋がりだったり、ブランドに興味を持つ人たちのものだった〈アンダーカバー〉が、30年の歳月を経て〈ジーユー〉とコラボすることで、さらにその裾野が広がるじゃないですか。このプロジェクトにはそういう大きな意義があるんじゃないかなと思います。
―今回は、皆さんに1点ずつ気になるアイテムを選んでいただき、スタイリングも組んでいただきました。
PICK UP ITEM 01
トラックジャケット
―SYUNKIさんがこのアイテムを選んだ理由は?
SYUNKI:サイドラインのGIZ柄に尽きますね。ぼくもこのモチーフを腕に彫っていますが、これきっかけで北村さん(〈ヒステリックグラマー〉のデザイナー・北村信彦さん)を介して、ジョニオさんにお会いすることができて、そこから親交を持つことが出来た自分にとって大事なモチーフなので。それに自分でブランドをやっているからこそ分かるんですが、こういったオリジナルのテープって、つくるのにすごくコストがかかるんです。
―スタイリングのポイントは?
SYUNKI:ルーズフィットで生地もリラックスした質感なので、ボトムスはスカート付きのスラックスに、最近毎日履いている〈ノンネイティブ×アンダーカバー×グイディ(nonnative×UNDERCOVER×GUIDI)〉のコラボブーツを合わせました。本当にいつものスタイルに取り入れたって感じですかね。
ジョニー:オシャレだなぁ。
的場:さすが、デザイナー。説得力が違うもん。
―高橋盾さんも今回のコレクションの中でも、トラックジャケットはチャレンジングなアイテムのひとつとお話しされています。
SYUNKI:たしかに〈アンダーカバー〉にこういったスポーティーなジャージのイメージはあまりないですね。それに、この素材、肌触りがすごく気持ちいいんですよ。
TEPPEI:しかもセットアップですからね。これ、ファスナーもオリジナルっていうのもすごいよね。
PICK UP ITEM 02
スタジアムジャンパー
―TEPPEIさんが選ばれたのはスタジアムジャンパーですね。
TEPPEI:普段の自分のスタイルに馴染むなっていうのがまずチョイスした1番の理由です。あとはグラフィックのインパクト。刺繍もエッジがキレイですし、別色で黒を基調としたモノトーンもありますが、ネイビーレザーの袖にバーガンディのボディという渋い配色は、なかなかデザイナーズブランドでも手を出しづらいところなので、そこを攻めるのも硬派でイイなと。しかもこれで6,990円ですからね。
的場:うそ!? 一回分の飲み代じゃないですか。
SYUNKI:なのに胸部分はプリントと刺繍のコンビネーションですよ。背中はサガラ刺繍だし…もうすごいッス(笑)。
―着こなしについても教えてください。
TEPPEI:〈ジーユー〉とのコラボであることを楽しみたいというのが前提にあって。SYUNKIくんはカルチャーの匂いが強い着こなしでしたけど、ぼくは自分のワードローブにもサラッと取り入れるぐらいの感覚ですね。スタジャンの配色を活かしつつ、白を加えてトーンをズラした鈍い色合いのトリコロール的配色を意識してみました。
―たしかにミックス感がすごく面白いですね。
TEPPEI:最近の〈ジーユー〉のインラインはスクールやプレッピーのテイストを意識した流れがありますけど、このスタジャンはまんまではなくイイ意味で曖昧な部分を残しているから、普段の自分のワードローブにもサラッと取り入れられそうだなって。
PICK UP ITEM 03
ケーブルカーディガン
―的場さんはケーブルカーディガンを着用されていますが、すごく馴染んでいますね。
的場:ラインナップを見た際に、「普段の自分のスタイルに合わせて着たいな」と思ってこのアイテムを選ばせてもらいました。色味もいいし、ローゲージで落ち着きがあって、いまのぼくの年齢にもちゃんとハマってくれるかなと。〈アンダーカバー〉を知らない方々にも受け入れられやすいアイテムだと感じました。
―フロントはジップとボタンのW仕様ですね。
的場:前開けでインナーのグラフィックを主張しながら着るのもいいですし、逆にシャツなんかを合わせてキッチリ前を閉めるのもありだと思います。2通りの着方で自由なアレンジが利くので、1着持っていると便利でしょうね。
―スタイリングのポイントは?
的場:いつもの格好に合うという前提で選んでいるので、普段通りのスタイルで、かつ同系色っぽく合わせてみました。しかし、これが4990円ってマジでありえないですって! だって、ストリートブランドのTシャツよりも安いんですからね(笑)。
TEPPEI:すごく似合っているから大絶賛するのも納得。むしろ馴染みすぎているから、撮影に入る前に私服だと思って「良平ちゃん着替えなよ」って言いかけたもん(笑)。
SYUNKI:本当にすごくナチュラルというか、そのひとのスタイルに自然と馴染む服って感じですよね。
ジョニー:最高っスね! 俺、コレは本当に買いに行きます。
的場:一緒に並ぼうよ(笑)。
ジョニー:この取材もそこまで密着してもらってね。
PICK UP ITEM 04
ヒートパデッドコンバーチブルコート
―ジョニーさんはヒートパデッドコンバーチブルコートですね。
ジョニー:そんなイメージないかもですが、冬はコートばっかり着ているんですよ。だから、せっかくなら一番ヘビーなアイテムを着たかったのでコレを選びました。着てみてもらえれば分かると思いますが、最高に暖かくてイイんですよ、コレ。
―カラバリで悩んだそうですね。
ジョニー:3コーディネートぐらい組んでみて、もう一色のオリーブと悩んだ末、カラーはブラックに。裾部分が取り外し出来て、ブルゾンとしても着られるんですよ。試してみましたけど、どちらも格好良かったです。しかも撥水機能付きって聞いて、思わず「ウソだろ!?」って言っちゃいました(笑)。
―スタイリングも、赤が効いたジョニーさんらしい着こなしです。
ジョニー:こういったフード付きのミリタリーコートって、ガバッと羽織りたいじゃないですか? なのでサイズをXLにしてみたらイイ感じ。ちなみに中に着たベストに付いている缶バッジは、たまたま〈アンダーカバー〉のものでした。〈ジーユー〉と〈アンダーカバー〉には心も体も暖かくしてもらっちゃって、ありがとうございます!
TEPPEI:このコートってデザインベースはN-2Bだよね? それをブルゾンにもなるようにアレンジしていると。さっき、ジョニーくんが裾パーツを半分取れかけで着ていたのを見たけど、それはそれでアリだなって思った。
的場:変化を付けたり、スタイリングに合わせて遊べそうだよね。