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ヴァンズが築く新たなストーリー「Always Pushing」vol.3。スケーター開心那が振り返るパリの舞台。

「Always Pushing. 進む、まだまだもっと」――もう一歩前に進めば、よりよい未来が待っている。それを認識しているから〈ヴァンズ(VANS)〉のライダーたちは、自分の限界を超えるべく何度も挑戦を繰り返しています。この記事は、つねにレベルアップを追求する〈ヴァンズ〉のライダーたちのマインドセットや原動力を探る連載企画。第3回目は、スケーター開 心那さんの登場です。先日パリで開催された大会のスケートボード・パークにて、2大会連続の2位を獲得した彼女に大会を振り返ってもらいました。

Text_Shogo Komatsu
Edit_Amane Yasuda


PROFILE

開 心那

2008年生まれ、北海道出身。5歳からスケートボードを始める。2019年「日本スケートボード選手権」で優勝。「東京2020オリンピック」スケートボード・パークでは2位を獲得した。2023年「Xゲームズ」と「世界選手権」で優勝を果たす。今夏の「パリ2024オリンピック」スケートボード・パークで2位を飾った。

ぶっつけ本番で挑んだパリの決勝。

―パリ大会お疲れさまでした。そしておめでとうございます!

開:ありがとうございます。東京は無観客でしたが、今回のパリはいままでの大会の倍くらいの観客が入っていたので、テンションが上がる楽しい大会でした。

―予選は1位で通過しましたね。

開:びっくりしました。出番が最後でよかったです。先に滑ると追われる側になっちゃうけど、最後に滑ると上を目指すだけだから、あとを気にせず滑れるんですよね。

―決勝前はどんなことを考えましたか?

開:予選から決勝まで4時間くらい空いていたんで、大会以外のことを考えていました。朝ご飯を食べてなかったから食事をしたり、みんなで大会と全然関係ない話をしたり。

―決勝2本目が滑り終わった段階では1位でしたが、3本目では3位に後退してしまいましたね。

開:表彰台に手が届く範囲だったから安心できたけど、自分がやりたかったことを出し切れていなかったので3本目は緊張しました。勝つためには、一度も繋げて成功していないランをやるしかないと思って、ぶっつけ本番で挑んだんですよね。

―直前で変更するのは勇気が必要だったのでは?

開:もうやるしかないって感じ。私、フリップインディのメイク率がすごく悪くて、1日に3回乗れたらいいほうなんですよ。それも無事にメイクできてよかったです。

―東京が終わってからの3年間、パリに向けてどんなことを取り組んできましたか?

開:スピードを出す練習だったり、例えばグラインドを長く流すとか苦手なエアを取り入れるとか、スキルアップしたりしていました。それまでは得意なグラインドばかりのランになっちゃっていたので、飛んだり回ったりする派手な技を取り入れたほうがいいって、仲間や親にアドバイスをもらって練習してきました。本番では、いままでやってこなかったウォールライドとか、ジャンプボックスでのキックフリップインディとか、いつもと違うランに挑戦できてよかったです。

―練習を重ねたり新技に挑戦したりするのは、大会でいい成績を残すため?

開:結果より、大会で自分の力を出し切りたい。それに伴って、結果も残したいという感覚です。あと、自分を応援してくれるひと、いつも一緒に滑っているひとに見てもらいたいという気持ちもあります。

―サポートしてくれるひとたちの存在は大きいんですね。

開:自分ひとりじゃ、ここまでたどり着いていないので、家族もそうだし、小さい頃から一緒に滑っている仲間も大切です。

ひとそれぞれのスタイル。

―いつも一緒に滑っている仲間から、どんな刺激を受けますか?

開:小さい頃から通っている「ホットボウル・スケートパーク」で滑っている、かっこいいお兄さんたちに憧れてスケボーを始めて、技の難易度よりスタイルにこだわってきました。ひとりで新しいトリックを練習するより、仲間と滑るほうが挑戦したり攻めたりできるんですよね。

―仲間と滑って技を磨いたと。

開:小さい頃から大人とセッションする時間が大好きでした。私は学校が終わる夕方から滑っていましたが、大人たちはパークが閉まる1時間前くらいに来るんです。その時間がすごく楽しみで。セッションするなかで、次はこの技を見せたいから頑張ろうみたいな感じで、新技を練習していたんですよ。

―さまざまな世界大会に出場するまで、たくさんの苦難があると思います。それをどうやって乗り越えていますか?

開:練習でうまくいかないときは、集中する時間と楽しく滑る時間のオンオフで分けています。大会に向けて練習しているときは、やりたい技をひたすら繰り返す。楽しく滑りたいときは、できる技をいろいろと組み合わせてみたり、仲間と新技にトライしてみたり。

―やっぱり新技は苦労しますか?

開:新技でも、すぐにできる技と、できない技があるんです。習得している技になにかを付け足して完成する新技だったら、あとは乗るだけで、すぐにものになる。でも、まったくやり方がわからない新技だったら、コツを掴むまでが長いので、乗れなくてもコツを掴んだだけでもうれしいです。

―好きな〈ヴァンズ〉のライダーはいますか?

開:小学1年生のとき、「VANS PARK SERIES」っていう海外の大会をYouTubeで観て、かっこいいと思ったのが、リジー・アルマント。一緒に滑ってみたいし、こんなスタイルになりたいって憧れていました。いまとなっては、アメリカで一緒に滑ったり遊んだりしてもらっています。スケートはもちろんすごいけど、人柄がすごく良くて。女性として、ひととして尊敬しています。

―リジーの滑りを参考にすることもありますか?

開:子どもの頃はリジーのスタイルに憧れていたけど、スタイルはひとそれぞれなので参考にはしていません。ひとそれぞれにスタイルがあるところが、スケボーのいいところだと思います。細かいルールがないし、年齢制限もない。みんなで楽しみながら、やりたいトリックをやる。自由ですよね。ユニホームが決まっている大会もありますけど、基本的に好きな服を着られますし。

―服装でもスタイルが出ますよね。シューズは「スケートハイ」を愛用されていますが、どんなところが気に入っていますか?

開:スケボーを始めたばかりの頃から、シューズは絶対に「スケートハイ」でした。足首が守られているのが好きで、スケボーしやすいです。どんなファッションにも合わせやすいから日常でも履いているけど、楽に履きたいときは「スリッポン」を選ぶこともあります。

―最後に、今後の目標を教えてください。

開:とりあえずパリが終わったので、海外へ撮影に行って、ビデオのパートを出したいです。そして、デッキのシグネチャーを出せるように、ひたすら滑るしかないですね。いまはパークスタイルの大会をメインにしているので、ストリートでも滑りたいと思っています。楽しみながら、これからもいろんなスケートをしていきたいです。

INFORMATION

ヴァンズ

ALWAYS PUSHING キャンペーンページ

今後のインタビュー記事もお楽しみに!
Vol.01:長谷川絢之介 / SKATE
Vol.02:守重琳央 / SKATE
Vol.04:中村輪夢 / BMX
Vol.05:四十住さくら / SKATE
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Vol.07:相澤亮 / SNOW
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