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ヴァンズが築く新たなストーリー「Always Pushing」vol.5。 スケーター草木ひなのは負けず嫌い。

「Always Pushing. 進む、まだまだもっと」――もう一歩前に進めば、よりよい未来が待っている。それを認識しているから〈ヴァンズ(VANS)〉のライダーたちは、自分の限界を超えるべく何度も挑戦を繰り返しています。この記事は、つねにレベルアップを追求する〈ヴァンズ〉のライダーたちのマインドセットや原動力を探る連載企画。今回は、パリで開催された世界大会に初出場を果たした草木ひなのさんに、パリへの道のりから普段のスケートボードのことまで、お話いただきました。

Text_Shogo Komatsu
Edit_Amane Yasuda


PROFILE

草木ひなの

2008年生まれ、茨城県出身。8歳から本格的にスケートボードをスタート。2021年「日本スケートボード選手権」で優勝。2022年「第1回 マイナビスケートボード日本 オープン パーク」で初代女王に輝き、同年「日本スケートボード選手権」で史上初の2連覇を達成。2023年「アジア大会」で優勝を飾る。今年「パリ2024オリンピック」に初出場し8位を記録。

楽しむことだけを意識した。

―パリ大会お疲れさまでした。初出場でしたが、いかがでしたか?

草木:すごく楽しかったです。でも、いまになって考えてみると、緊張して体が動いていなかったと思います。たくさんの観客と大きな歓声に、少しだけ怖さもありました。すごく盛り上がっていて、乗らなきゃなって思いました。

―パリの出場が決まったとき、どんな心境でしたか?

草木:やっと決まったって安心して、疲れがどっと出てきました。

―大会までプレッシャーを感じていましたか?

草木:東京が終わってから大会に出るようになって、当初はパリを考えていませんでした。初めて世界大会に出たのは、去年2月にドバイで開催された「世界選手権」。そこからパリの舞台が視野に入るようになって、目指さなきゃいけないと思い始めてからプレッシャーを感じました。

―目指さなきゃいけないっていうのは、どんな気持ちから?

草木:周りのひとに恩返ししたいって気持ちから。自分が出場したいというより、周りのひとがパリを目指しなよって言ってくれたし、どんどんスポンサーの方にサポートしてもらえるようになって、恩返しをするためにも目指したいって思うようになったんですよね。

―まずは周囲の期待に応えたいって気持ちが強かったんですね。パリに向けて調整したことはありますか?

草木:群馬県安中市にあるデスボウルがすごく好きで、年に5回くらい行っていたんですけど、ケガをするとパリに出場できなくなるから禁止されちゃって。好きなスケートパークに行けないのは辛かったです。ほかのパークじゃ味わえないスリルでストレスを発散していたのに、大会までは我慢しなきゃいけないのかって。

―ストレスを発散するためのパークに行けなくなって、そのストレスはどうやって発散していましたか? スケボー以外でなにかありますか?

草木:友達と会うことが息抜きになっています。幼馴染もバイクやサッカーで世界を目指しているんで、お互いに愚痴を言い合ってます(笑)。

―ガールズトークでストレスを発散したと(笑)。パリに向けて新しく挑戦したことはありますか?

草木:今年から〈ヴァンズ〉ライダーでもある冨川蒼太くんにコーチをお願いしていて、スケボーをいちから教えてもらったのも、新しい挑戦といえるかな。パンピングから教えてもらいました。

―基礎から見直したんですね。

草木:本当に大変でした。わたしはすぐにいじけちゃうから、気持ちを上げてもらいながら教えていただきました。

―そのときのモチベーションは?

草木:世界に自分の滑りを見せてやろうって気持ちは強かったです。絶対に勝ちたい、このひとにだけは負けたくないっていう気持ちもありました。

―負けず嫌いな性格なんですね。

草木:そうですね。スケボーのきっかけは、お母さんが始めたからわたしも乗るようになったんですけど、お母さんに負けたくないって気持ちが強かったです。

―最初に乗ったとき、スケボーのどんなところに魅力を感じましたか?

草木:最初はおもしろいと感じていませんでした。でも、半年くらい経ってから、ホームパークの「アクシス」で染谷凱くんのスピードの速さやエアの高さを見て、わたしもそんな滑りをしてみたいって思うようになり、そこからだんだんとスケボーが楽しくなりました。ちょっとずつうまくなって、「アクシス」のローカルの方たちと一緒に滑るようになり、みんなが盛り上げてくれたからスケボーってこんなに楽しいんだって思えました。

―スケボーのおもしろさを実感したのは、「アクシス」のスケーターのおかげなんですね。

草木:そうなんです。「アクシス」の方たちは、パリ大会に関心が薄かったんですよ。でも、予選観たよ、決勝惜しかったねってみんなが声をかけてくれました。それを聞いたときはうれしかったけど、観てくれていたことに対する驚きのほうが大きかったです。

―パリの予選3本目で、1本目と2本目にミスしていたバックサイド540をメイクした瞬間は、観ているこちらも気持ちよかったです。

草木:本当、安心しました。3本目を滑る前に考えたことがひとつあるんです。わたしの出番が1ヒートの最初で、メイクしても決勝に上がれるか分からないし、ここでミスったら終わってしまう。どちらにしても決勝に行けるか分からない状況だったから、とにかく最後の1本を楽しもうって考えました。540を乗った瞬間にすごい大きな歓声が聞こえて、最後まで乗りきろうって思いました。

―楽しもうってスタンスが、いい滑りに繋がったと。

草木:結果は8位でしたが、滑っているときは本当に楽しかったし悔いはありません。まだほかの世界大会に出場する予定があるので、また違った自分を見せられたらなと思います。

勝負好きの負けず嫌い。

―スケボーにはいろんなかっこよさがありますが、観ていてどんなところに興奮しますか?

草木:速いスピードで滑っているのが、一番観ていて興奮するかな。〈ヴァンズ〉ライダーのペドロ・バロスが昔から大好きで、ペドロみたいなスピードを出したいです。わたしも〈ヴァンズ〉のライダーになりたいって思ったきっかけも、ペドロなんですよ。

―憧れていたんですね。

草木:ペドロは速いし高いし、危ない場所も乗りにいく。そんな滑りに憧れていました。でも、〈ヴァンズ〉にサポートされているって知らなかったんですよ。私は小学6年生で〈ヴァンズ〉を履き始めて、〈ヴァンズ〉チームには誰がいるんだろうって調べたら、ペドロがいて。同じチームに入りたいと思うようになりました。

―その夢が実現して〈ヴァンズ〉チームの一員となりましたが、シューズは「ハーフキャブ」を履いていますね。

草木:スケボーする時は、必ず「ハーフキャブ」。「ウェイビー」とか「カイルウォーカー」も調子よかったけど、「ハーフキャブ」は柔らかくて足に合っています。周りのスケーターからも評判がいいですよ。

―今日は「ニュースクール」を履いていますが、スケボー以外ではお気に入り?

草木:横幅が広くて履きやすくて、いまの気分です。サーフラインが3Dになっているのがかわいい。履き心地も最高で、テンションが上がります。

―シューレースを縛らず、ラフに履いているのもいいですね。じゃあ、スケボーをやっていてテンションが上がるのはどんなときですか?

草木:例えば、「全日本選手権」でみんなで集まって滑っているときに、誰が最初にこの技を乗れるか勝負して盛り上がっているときはテンションが上がります。「アクシス」でも勝負するのが楽しいです。負けたらジュースを奢ったりして。

―さすが負けず嫌い、勝負が好きなんですね。

草木:大会じゃなくて、みんなで遊びながら勝負するのが好きなんです。もし負けたら、違う技で勝負を仕掛けたりして。

―最後に、今後の目標を教えてください。

草木:フルパートの撮影をしたいと思っています。そして、大会もまだまだ出るので、しっかり自分のスタイルを見てもらいつつ、表彰台に上がれるように結果も残したいです。

―そのために、いま自分が取り組むべきことはなんですか?

草木:縁を滑るリップトリックを練習するのが一番大事かなって思います。パートを撮影するにあたって、かっこいいのがボウルかストリート。その時に使える自分の技がエアしかないから、弱いと思うんです。だから、どこでも使えるリップトリックのレパートリーを増やしたいと思います。

INFORMATION

ヴァンズ

ALWAYS PUSHING キャンペーンページ

今後のインタビュー記事もお楽しみに!
Vol.01:長谷川絢之介 / SKATE
Vol.02:守重琳央 / SKATE
Vol.03:開心那 / SKATE
Vol.05:四十住さくら / SKATE
Vol.07:相澤亮 / SNOW
Vol.08:前田日菜 / SKATE
※公開スケジュールは変更になる可能性があります。

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