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【FOCUS IT.】iPhone 16のカメラに触れた、フォトグラファーRKのファーストインプレッション。

2024年9月9日(日本時間9月10日)、米国クパチーノの「Apple Park」で行われた「Apple」新製品発表イベントには、世界各国からVIPやインフルエンサー、ジャーナリストなど多くのひとが集まりました。その中には、日本のフォトグラファーであるRKさんの姿も。iPhoneで撮影した写真がたちまち話題となり、いまやトップフォトグラファーとして活躍する彼に、発表されたばかりのiPhone 16のカメラ機能についてを中心にいろいろ聞いてきました。触ってみた感想、カメラコントロールの操作性、デザインについてなど、フォトグラファーならではの視点で、RKはiPhone 16をどう捉えたのか。夕方のApple Park Visitor Centerからお送りします。


PROFILE

RK
フォトグラファー

1982年生まれ、茨城県出身。デザイン会社で勤務する傍ら、フォトグラファーとしてのキャリアをスタート。iPhoneで撮影した写真がSNSで話題となり、たちまち時の人に。2017年にはApple銀座でイベントを開催し、2018年からはフリーランスに転身。ファッションやアーティスト、広告などその活動は多岐にわたる。Instagramのフォロワー数は現時点で76.5万超え。
Instagram:@rkrkrk

iPhoneからはじまったフォトグラファーとしてのキャリア。

今回、Apple Parkの新作発表イベントに日本からフォトグラファーとして呼ばれたのはRKさんだけだと聞きました。iPhoneで撮影したこれまでの作品が評価されての抜擢だと思いますが、その辺りはいかがでしょうか。

5年前のiPhoneの新作発表イベントに呼ばれて以来なので、またここ(Apple Park)に来れたっていうのが単純に嬉しいですね。初代iPhoneからずっと使っていますので。

RKさんはiPhoneを駆使したフォトグラファーの先駆けでしたよね。

当時はiPhoneで完結できるように撮っていました。撮影はもちろん、エディットもすべてiPhoneで。ただその後、印刷の仕事も増えて一眼レフも必要になっていったのですが、それまではiPhoneひとつで十分でしたね。

なんでまたiPhoneだったのでしょうか。

そもそも、それ以前からぼくは「Apple」信者だったんです。グラフィックデザイン会社に勤めていたころの師匠がiMacを使っていて、イラストレーターやフォトショップをそこで習得して。DJもやっていたので、iMac G3でクラブイベントのフライヤーをつくったりもしていました。「Apple」製品に慣れ親しんでいたという流れから、iPhoneでの撮影をはじめるに至ったという感じですね。それにiPhoneのデザイン性の高さも、ぼくにとっては魅力的でした。

実際にiPhoneで写真を撮りはじめてみていかがでしたか?

当時はまだほとんどの人がガラケーを使っていた時代。画質もまだまだでした。その中でiPhoneの画質は際立って綺麗で、「なにこれ!」となったんです。もちろん、いまの最新のiPhoneと比べたら劣りますが、当時からしたらものすごい進化を感じたんです。しかも電話もかけられるという。

カメラに電話機能が付いたイメージといいますか。

こんなに綺麗に撮れるんだったら、これでちゃんと写真を撮ってみようと。ちょうどその時期にランニング撮影の声がかかったので、iPhoneだけで撮ってみようと思ったんです。それに一眼レフを持って走るのって重たいし嫌じゃないですか(笑)。

それでいざ撮影してみたら、iPhoneで充分事足りるってことに気づいたんです。その後はiPhoneのカメラでクライアントワークもしましたし、写真展もやりました。iPhoneで撮影した写真だけで写真展を開催したのは、おそらくぼくが日本ではじめてだったと思います。それに、iPhoneでしか撮れない世界があるんですよね。

「iPhoneでしか撮れない世界」とは、具体的にどういったものでしょう?

よく言われるものだと、被写体の笑顔を引き出しやすいというのもありますよね。一眼レフだと被写体がどうしても構えてしまうので。

それと鏡面世界ですね。ボディの際にレンズがあるからこそ、鏡面世界にビタッと寄せて撮ることができるんです。これが一眼レフだとぜんぜん寄ることができなくて難しい。だけどiPhoneなら、たとえば雨が降ったときの地上0センチメートルの撮影だってできる。スレスレかスレスレじゃないかで、写真の見え方が全然違うので。もし『地上0センチメートル』という名の写真集を出すなら、すべてiPhoneで撮影しないとなりませんね(笑)。

RKさんが撮った写真集『地上0センチメートル』、いつか見てみたいですね!


思い立ったら瞬時に撮れる瞬発力と、48MPの超広角レンズが魅力。

さて、今日はいち早くiPhone 16を見て触れたわけですが、率直な感想をお聞かせください。

まず、iPhone 16 Pro / iPhone 16 Pro Maxの超広角レンズが48メガピクセル(MP)に高画質化した。あれはちょっとやばいですね。もうメインカメラに広角レンズを付ける必要がなくなりましたから。それに望遠もパワーアップしましたよね。

Apple Parkの会場でiPhone 16で撮った写真が額縁に飾ってあるのを見たのですが、印刷にも耐えうる綺麗な画質でした。これなら印刷が必要な仕事も今後はいけるなって。いよいよ一眼レフが必要なくなるかもしれない(笑)。

iPhone 16 Pro / iPhone 16 Pro Max

iPhone 16 Pro / iPhone 16 Pro Max
グレード5チタニウムを採用した頑丈かつ軽量なボディのうえ、歴代iPhoneの中でもっとも大きなディスプレイを有する。Apple社が開発した独自AI「Apple Intelligence」を搭載しているため、今後は文章作成や画像制作など、あらゆる面でのサポートが期待できる。また、iPhone 16から新たにカメラコントロールが付加され、撮影機能も格段にパワーアップした。カラーはブラックチタニウム、ホワイトチタニウム、ナチュラルチタニウム、デザートチタニウムの4色展開。15万9,800円〜

iPhone 16では新たにカメラコントロールが追加されました。

iPhoneを横に傾けて撮影する分には使いやすいのですが、縦にしたときは慣れが必要そうですね。とはいえロックした状態で、カメラコントロールを長押しすればカメラが起動するっていうのは魅力的です。より直感的になったといいますか。

思い立ったら瞬時に撮れる。

いままでもiPhoneって直感的ではあったけど、それがさらにスムーズになった。スマホで写真を撮るうえで、その瞬発力ってものすごく重要じゃないですか。パスワード入力せずに咄嗟に写真が撮れる、しかも動画もいける。すごく良いですね。

カメラコントロールのダブルタップ、半押し、スライドといった操作はいかがでした?

いままでのiPhoneにはない独特なものでしたが、覚えて慣れたらラクになると思います。

iPhone 16 / iPhone 16 Plus

iPhone 16 / iPhone 16 Plus
Proと同じく、「Apple Intelligence」およびカメラコントロールを搭載。これまでとの大きな違いは、カメラ位置が縦に2つ並ぶようになった点。これにより空間収録が可能になり、3Dさながらの立体的な写真とビデオが撮影できるようになった。そのほかアクションボタンも追加された。メインカメラは48MP、超広角は12MP。カラーはブラック、ホワイト、ピンク、ティール、ウルトラマリンの5色展開。12万4,800円〜

iPhone 16のデザイン的なところで気になることとかありますか? ベゼルがさらに細くなって洗練されたり、カメラコントロールも加わって見た目も変わりましたが。

個人的にはケースがどういうものが出るのか気になりますね。「Apple」純正ではカメラコントロールが覆われたケースが出ると聞きましたが、操作性にも関わるところなので楽しみです。

カラーラインナップも個性的です。

iPhone 16 Proなら断然、ブラックチタニウムかナチュラルチタニウム。iPhone 16だとホワイトかなあ。個人的にはベーシックなカラーが好きですね。

ぼくたちのような者がデイリーユースとしてiPhone 16を楽しむなら、どんな使い方がおすすめですか?

そうですね、動画が4K120fpsに対応しているので、より鮮明になった画質が楽しめると思います。それとスローモーション機能も面白そうですね。

スローモーションはインスタのリールで使ったりしたらおもしそうです。それと個人的には、カメラコントロールが側面に付いことで、写真を撮るときに、さもカメラを構えているような姿勢になるのも良いと思いました。写真を撮るのがもっと楽しくなったといいますか。画質も綺麗でまさにカメラマン気分が味わえる。

iPhoneのカメラ機能が充実したことで極端な話、誰でもフォトグラファーになれちゃいますよね。それに以前に比べて圧倒的に写真にこだわる人たちが多くなってきましたよね。撮る人も増えたし、SNSもこれだけ普及して。みんな写真を撮るのが上手くなっていったのを実感します。

それでは最後に、iPhone 16を手に入れたらいちばんめに何を撮りたいですか?

まずは広角で写真と動画を撮りたいですね。SNSとの親和性などを自分なりにいろいろと試してみたいです。そしていち早く、ケースも手に入れたいですね。iPhone周辺のアクセサリーやガジェットも好きなので。

「Apple」のスタッフは本当にすごいですよね。少しの変化の積み重ねやアイデアの具現化、「こうしたい、ああしたい」というのを常に追求していないと、こうした画期的なものは絶対生まれないですから。

INFORMATION

Apple Japan

www.apple.com/jp

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