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渋谷区のトイレを巡るランイベント!? ロンブー亮さんをはじめとする仕掛け人に、企画の狙いや思いを聞いてみました。

トレイルランならぬトイレラン!? 東京都渋谷区の公共トイレを巡るユニークなランニングイベント「渋谷 de トレラン」がスポーツの日の2024年10月14日に開催されます。

スタート・ゴールは代々木公園。参加者は3人1チームで街へ繰り出し、チェックポイントの公共トイレを4時間の制限時間内にいくつ回れるかを競う、ロゲイニングスタイルのイベントです。

隈研吾、安藤忠雄、NIGOといった日本を代表する建築家やクリエイターがデザインを手掛けた「THE TOKYO TOILET」の17のトイレをはじめ、各トイレにはポイントが振り分けられ、到着したら写真を撮ってインスタグラムに投稿することでポイントを獲得。コース取りや回る順序は自由です。

THE TOKYO TOILET

代々木深町小公園トイレ(坂 茂)

鍋島松濤公園トイレ(隈 研吾)

恵比寿公園トイレ(片山正通 / Wonderwall®︎)

神宮通公園トイレ(安藤忠雄)

東三丁目公衆トイレ(田村奈穂)

神宮前公衆トイレ(NIGO)

このイベントの仕掛け人は、ロンドンブーツ1号2号の田村亮さんと、MOBSTYLESの田原104洋さん、そして渋谷未来デザインの秋葉直之さん。なぜ「トイレ」に着目したのか? このイベントの開催に至った背景とは? 3人に聞いてみました。

(左)秋葉直之 / 一般社団法人渋谷未来デザイン プロデューサー
(中央)田村 亮 / ロンドンブーツ1号2号
(右)田原104洋 / MOBSTYLES デザイナー

渋谷区の公共トイレは、走って巡っても楽しめる!

ー渋谷区の公共トイレを巡るランニングイベント。とてもユニークな企画だと思いますが、そもそもの発端は?

田村:ぼくは渋谷クロスFMで『ロンブー亮とSHIBUYAを学ぶ』というラジオ番組をやっているのですが、そこのスタッフから「渋谷にお洒落でユニークなトイレがある」という話を聞いて。

なにやら「THE TOKYO TOILET」という公共トイレを新しく生まれ変わらせるプロジェクトがあるらしい。ネットで調べてみたら、たしかにお洒落でユニーク。しかも渋谷区内にいくつもあるみたい。

自分はランニングが趣味なので、走って巡ったら楽しそう。そう思って、ランニング仲間のトシちゃん(田原104洋)に声を掛けて、いっしょに走って巡ってみたんです。

田原:2020年の春、コロナ禍真っ只中の頃でしたね。

渋谷区のトイレを走って巡る亮さん。東三丁目公衆トイレ前にて。

田村:そう。大会が軒並み中止になって、走るモチベーションが下がっていた頃。トイレを走って巡ろうと思ったのは、なにか面白い遊びを自分たちで考えたいよね、という思いからでした。

田原:渋谷区のトイレを、走って巡る。最初に聞いたときは「?」って感じだったけど、実際にやってみたらめちゃ楽しくて。

田村:めちゃ楽しかったよね。渋谷区のトイレはひとつひとつの建物のかたちがユニークで、建築物として眺めているだけで楽しめる。それを走りながら巡ると、探す楽しさや難しさもあって。感覚的にはオリエンテーリングやロゲイニングに近いというか。で、「これ、なにか企画にできないかな?」ってざっくり考え始めて。

田原:いやいや、ざっくり考え始めた、ってレベルじゃなかったでしょ。その日のうちに渋谷区に電話してたから(笑)。「トイレの写真を撮って、ハッシュタグを付けて、インスタに上げていいですか?」って。そうしたら「公共施設なのでご自由にどうぞ」と。そりゃそうですよね(笑)。

田村:そうだったね、そういえば(笑)。

ーそのときのおふたりのランが、今回の「渋谷 de トレラン」につながったと。

田村:はい。ぼくらの活動が、渋谷未来デザインの秋葉さんの目にとまったみたいで。

秋葉:ぼくは渋谷区の外郭団体である渋谷未来デザインのプロデューサーを務めていて、亮さんのユニークな活動を知り、声をかけさせてもらいました。

渋谷区は、公共の場をスポーツフィールドとして活用する「都市とスポーツ」の可能性を拡張する取り組みを進めていて、日常的な運動も、楽しみで行うスポーツも、すべてが暮らしに溶け込むようなまちづくりを進めています。そんななか、トイレを走って巡る亮さんの活動を聞いて、これは渋谷区の構想や取り組みと合致するなと。

また、代々木公園からも、渋谷の街を舞台にしたロゲイニング的なことをできないかと相談を受けていて。そういった様々な要素が重なり合って、今回のイベントの実現に至りました。

ータイミング的には、渋谷区の公共トイレは映画『PERFECT DAYS』で世界的に注目を集めましたよね。

秋葉:まさに。海外の方から見ても、トイレという公共施設をああいったかたちでデザインの対象にするのは物珍しいみたいで。映画のロケ地のトイレを巡るツアーも組まれているとか。

田村:いやほんと、渋谷区のトイレは面白いと思いますし、観光資源として価値が高いと思いますよ。清潔ですしね。

イベントはあくまでもファンラン。初心者大歓迎!

ーそうして実現に至った「渋谷 de トレラン」が10月14日に開催されます。どんなイベントにしたいですか?

田村:ガチでタイムや順位を競うというより、あくまでもファンランの想定です。というか、走らなきゃいけないというルールはなくて、全部歩き通してもOK。速い遅いは関係ありません。

途中、公園でおにぎりを食べるもよし、早めにゴールしてのんびりするもよし。3人1組なので、ああでもないこうでもないと話し合いながら、わいわい楽しんでもらえたら。

秋葉:3人で話し合いながら、いろんな意見が出て、ときには揉めたりして(笑)。私としては、ガチランナーもゆるランナーも、渋谷区内の人も区外の人も、老若男女いろんな人に参加してもらいたいと思っています。渋谷区は多様性を認め合う社会を推進する街でもあるので。

田原:最低限のマナーはルールを守りつつ、怪我をせず、無理をせず、楽しんでほしいですね。

田村:走っている最中、急に用を足したくなっても安心。目的地がトイレだから(笑)。そして、走ったあとは、参加者のみなさんとのアフターパーティもあるので、お楽しみに。個人的にはそっちのほうが楽しみだったりして……(笑)。

Photo_Erina Takahashi
Text_Issey Enomoto

INFORMATION

渋谷 de トレラン

開催日:2024年10月14日(祝・月)
開催時間:ランニングコンテンツ 10:00-15:30(代々木公園)
アフターパーティー 16:00-19:00(渋谷キャスト)
開催場所:スタート&ゴール 代々木公園パノラマ広場
アフターパーティー / 渋谷キャスト スペース
公式サイト

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